2012年11月14日

レトロ少女写真館

自分たちの学問で今まで知られていることは、祭祀祈祷の宗教上の行為は、もと肝要なる部分がことごとく婦人の管轄であった。巫はこの民族にあっては原則として女性であった。後代は家柄によりまた神の指定に従って、彼らの一部分のみが神役に従事し、その他はみな凡庸をもって目せられたが、以前は家々の婦女は必ず神に仕え、ただその中の最もさかしき者が、最も優れたる巫女であったものらしい。
柳田國男『妹の力』 昭和15年 創元社刊より現代文に改め引用

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着物にリボンにお人形。(明治44年)

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昭和2年のアサヒグラフ表紙。桜並木に着物姿のおかっぱ少女。

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昭和3年。育ちの良さそうな上品な双葉高女生。双葉学園は東京四谷にある明治5年開校の由緒ある私立学校です。

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(上)昭和3年の小学1年生。(下)昭和5年の宝塚少女歌劇団の生徒。

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「小さなモガさん」とキャプションがつけられた昭和5年のお洒落な女子小学生。モガというのは、「モダンガール」の略で、モボ(モダンボーイの意)と同様当時の流行語でした。エノケン(榎本健一)の流行歌「洒落男」で「俺は村中で一番モボだと言われた男」と歌っていますが、この歌は吉幾三のヒット曲「俺は田舎のプレスリー」の元祖みたいな唄ですね。最先端の洒落男を自認する田舎者のお上りさんが銀座で美女に人目惚れするが実は美人局で、身ぐるみはがれて東京砂漠な感じの絶望を味わうというストーリーのユーモラスな唄です。

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(左)明治40年の女学生。お下げ髪にリボン、ロングスカート風の袴を下に履いています。お洒落ですね〜 (右)明治39年の幼女。ナース帽をかぶって看護婦さん気分。

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(左上)大きなリボンが可愛い明治42年の少女。七五三の記念写真。(右上)大正時代の少女姉妹。(左下)大正時代の家族写真。(右下)旭日旗を手にした姉妹。大正時代。

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(左上)紙風船、お人形を手にした少女。大正時代。(右上)高橋是清のお孫さん一同。昭和2年。当時高橋是清は田中義一内閣の大蔵大臣でした。(左下)戯曲家の金子洋文と娘の螢子。(右下)明治時代の海軍軍人一家の写真。

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(左)明治43年のおかっぱエプロン幼女と赤ちゃん。(右)海軍服の少年と、可愛いリボンの着物少女。大正時代。
タグ:少女 古本
posted by 八竹彗月 at 17:07| Comment(6) | 古本

2012年11月04日

神田古本まつり行ってきました

第53回・神田古本まつりに行ってきました。1週間の開催のうち二日目の日曜と昨日の最終日の二回足を向けました。悩んでいるうちに売り切れてしまった田河水泡の処女作品集『漫画の缶詰』が名残惜しいです。田河水泡といえば『のらくろ』ですが、私はのらくろよりも初期のアーティスティックでデザイン感覚溢れる作品に惹かれます。よく手塚治虫が現代漫画の基礎を築いたという見方をされますが、手塚以前の漫画には現代漫画には無くなってしまった多様なアイデアが溢れていて逆に秀でている部分も少なくないですね。こうした手塚以前の漫画の多様なフォーマットはメジャーな漫画よりも佐々木マキや赤瀬川原平や吉田光彦など、ガロ系の作家の実験的な作品を彷彿とするところがあって楽しいですね。

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第53回ということは、もう半世紀も続いてるんですね〜 開催期間の前半は空模様が怪しかったですが、今回もあいかわらず人が多かったです。デジタルな時代ですが、日本人の本好きはまだまだたくさんいるんでしょうね。出版不況どころか今では世界的な不況に突入していて不景気な話ばかりの昨今ですが、ネガティブな時代の空気に負けずに出版社も愛書家を唸らせる面白い本をいっぱい出してほしいですね。

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画像は今回の戦利品の一部です。

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(上)『テストえほん』小学館 昭和30年(下)『おあそび』小学館 昭和29年
昭和30〜40年代の絵本は写実的なタッチの風流な絵が多いですね。

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『真夏のホームドレスと外出着』昭和31年
右のおしゃまな少女は渡辺典子とクレジットされていて、一瞬あの女優の子供時代かと思いましたが、この雑誌は彼女の生まれる10年前のものなのでたんなる同姓同名のようです。

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同上のカラーグラビアページ。古い出版物特有のレトロな色味がいいですね。

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同上のモノクロページ。
posted by 八竹彗月 at 20:10| Comment(4) | 古本

2012年11月03日

ぶらりネット探検記

晴れ漫画『世界に大自慢したい日本の会社』
グランドジャンプにて連載中の実在する会社をテーマにしたシリーズ。コミックス第1巻の発売を記念して公式サイトにて試し読みが公開されています。従業員の実に7割が知的障害者という「日本理化学工業」のエピソードに感涙。障害者雇用に至るきっかけにとなった二人の少女の笑顔に癒されます。
『世界に大自慢したい日本の会社』試し読み
第1話「ハッピーおがわ」
第3話「日本理化学工業」

晴れもしも反物質を拾ったら
物質のミクロの世界、電子・陽子・中性子などの粒子と真逆の性質を持つ反粒子によってできる反物質は、物質と出会うと対(つい)消滅し、莫大なエネルギーに変換されます。1グラムの反物質から得られるエネルギーを日本の平均的な電力消費量で割ると実に約6,944年分がまかなえてしまうらしいですから、一気にエネルギー問題が解決してしまいそうな勢いです。しかし現時点での技術で反物質を生成するには直径数十キロの加速器を使用し、得られる利益を上回る天文学的な量の電気によって稼動させなくてはならないため現実には無理なようで残念です。
反物質の存在は1928年に物理学者のポール・ディラックが発見しており、昔からSF小説のモチーフとしても大活躍してましたね。反物質だけで出来た反宇宙、そこから来る反人間などなど、妄想と空想は広がります。

晴れ『死海』が生み出す異世界のような天然の彫刻
死海はおそろしく高濃度の塩分を含んだ湖のために浮き輪がなくてもプカプカ浮いてしまう事で有名で、一度行ってみたい場所ですが、その半端無い塩分のために場所によっては様々な形状で結晶化し、不思議な景観を形作っているみたいです。鉱物マニアとしては憧れの観光地のひとつですね。
posted by 八竹彗月 at 07:57| Comment(0) | 雑記

2012年10月27日

明治ノスタルジー

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楽園感覚あふれる桜と着物のハーモニー

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鼓を打つ美人芸者

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リボンをつけた着物少女

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着物美人の絵

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(上)孤児院の朝食(下)明治6年の八戸の女子小学生

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「クラブ洗粉」広告写真に写る美人芸者。

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改造紙幣「神功皇后札」。明治14年から発行された紙幣で、イタリア人キヨソーネのデザインをもとに印刷されたもののようです。193〜201年に在位したと伝えられる神功皇后の肖像が使われているのも神秘的です。中央銀行たる日本銀行発足以前の事であるためこの紙幣は日本銀行券ではなく、不換紙幣の「政府紙幣」として発行されました。たしか天皇の肖像が紙幣になったのはこれが最初で最後だと思います。以後天皇の肖像が使われなくなったのは、お金は俗世で手あかにまみれるものですから、不敬にあたるというのがひとつの理由だといわれています。細密な素晴らしいデザインの紙幣で、コレクター垂涎のアイテムですが、50〜60万円くらいのプレミアがつく紙幣なので富裕層の道楽者でないとなかなか手に出来ませんね。

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薩摩藩大名 島津斉彬(しまづ なりあきら)公の娘の写真。幕末。左から4女 典姫、3女 暐姫、5女 寧姫。




タグ:古本
posted by 八竹彗月 at 14:23| Comment(2) | 古本

2012年10月23日

ぶらりネット探検記

とくにテーマはないですが、ネットを徘徊していて面白かったものなどをいくつか。
見出しにリンクを貼っていますので、クリックすると関連サイトに飛びます。

寿司職人が怪獣と闘う短編映画『モンスター・ロール』
個性的な寿司職人たちと巨大魚介類との壮大なバトルを描く『モンスター・ロール』 。予告編っぽい作りですが、記事を読むとこれが本編全てのようです。製作期間1年というだけあって、かなり丁寧な映像です。西洋人が想像する日本のイメージって、異次元感覚があふれていて面白いですね。ぜひとも長編で見たいものです。

カナダで放送されたサッポロビールのCM
ニッポン異次元幻想という感じのスケール感のある面白い映像です。アルコールは強くないのでビールもほとんど飲んだ事ないのですが、こうした実験映画のような凝ったCMって脳に気持ちいい刺激を与えてくれますね〜

文字化け風の変なテキスト
YouTubeのコメント欄で見かけたのが最初でしたが、日本語バージョンもあるようで、ニコニコ大百科では「荒らし書き込み」という扱いで解説がありました。いったいどうやって打ち込んでるのかすごく気になっていましたが、「合字」という直前の文字に合成される特殊な字を使ったもののようです。1文字につき1つの合字を当てるのが普通ですが、同じ文字に当てれる合字の数ははっきり決められていないために大量の合字を1文字に重ねてしまうことも可能になってしまってるようで、そうした仕様上の盲点を利用した入力方法の裏技です。いろんな事を考える人がいるものだな〜と感心しますが、あまり広まってほしくない技ですね。
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Rosas『Hoppla!』トレーラー
ローザスはアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルが率いるベルギーのコンテンポラリーダンスカンパニー。ローザスの来日公演は2度行きました。ローザスといえばパンチラです。個人的に最もローザスの素晴らしさを表現しているのは『Hoppla!』だと思ってますが、残念ながらこの作品はライブで見た事はありません。しかし、ありがたいことにDVDが出ています。昔NHKで『ダンスの世紀』という数回のシリーズがあり、その中で最もぐっときたのがローザスで、そこで紹介されていた作品が『Hoppla!』でした。長い事全篇を見たいと思ってたのですがようやくDVDで見れて良かったです。2部構成になっていて、前半は男女ふたりのダンスで、後半が4人の女性ダンサーによる舞踏です。ベルギーのゲント大学図書館という舞台のチョイスも素晴らしく、黒いワンピースからチラリチラリと見え隠れする純白のパンツと厳粛な場の雰囲気のミスマッチがとても美しいです。バルテュスのパンチラのような気品と背徳の妙を存分に楽しめる逸品。パンチラが作品の一部として融合しているドキッとする表現は日本でも多くのアーティストに影響を与えているようで、椎名林檎のPV(東京事変「OSCA」)でもローザス風のダンスが挿入されてましたね。

非常事態のサイレン音が不気味すぎる
2ch系のまとめサイトの記事ですが、そこに動画のリンクがいくつか貼ってあります。どれも不気味な音です。いかにもこの世の終わりに響き渡る音って感じですね。

終末感あふれる空模様
不思議な形をした雲の写真。現実は芸術よりシュールですね〜 一度こういう景色を見てみたいです。

名作クソゲー
幻のSFCソフトに『手紙』という作品があるそうです。スーファミ時代のゲームは全く未体験だったので、その存在すら知りませんでしたが、つっこみどころ満載のホラーゲームで妙な癒しを感じました。ホラーとギャグは紙一重といいますが、そういうレベルさえ超えた何かを感じます。ゲームとしての質は低くてもいわゆる「クソゲー」としての質はかなり高いですね。限度を超えたダメさは、ときに意図した部分とは全く別の所で評価されることもあり、映画でいうエドウッドなどの評価と似たそこはかとない癒しが上質(?)なクソゲーにはありますね。10年に一度のクソゲー とゲーマーに評される『たけしの挑戦状』『デスクリムゾン』『四八(仮)』はあまりにも有名ですが、昔プレイした『ダークシード』(サターン 1995年)も素晴らしいクソゲーでした。付属の解説書にそのまんまクリアまでの攻略が書いてあるのも常識破りですが、そうしないと誰もクリアできないような鬼畜難易度なのでしょうがないです。シナリオもぶっとんでるんですが、それなりに面白い物語で、唯一の売りであるギーガーのデザインした魔界の描写は圧巻です。『サイレントヒル』の発売より4年も早い時期に表の世界と裏世界のような重なりあってリンクする異次元を描いているのも見所です。これらの有名なクソゲーはニコニコ動画でどれも実況されてるので、再生数の多い実況付きで見るととても楽しいです。

日本ツインテール協会
ツインテールという髪型が独り立ちして新たな文化として発展していきそうな悪寒、いや予感を感じさせますね。
posted by 八竹彗月 at 23:29| Comment(0) | 雑記