2018年05月24日

【音楽】今日の気分で選んだ曲

るんるんSpanky & Our Gang「Hong Kong Blues」
先日「香港ブルース」のカバー曲をいくつかピックアップしましたが、こちらのカバーも凄くイイです! スパンキー&アワー・ギャングは60年代に活躍した米国のバンド。コーラスの気持ちいいハーモニーで知られたグループのようですが、この曲でも存分にその持ち味を発揮していますね。私もこの「香港ブルース」のカバー曲で知ったばかりですが、「Sunday Will Never Be The Same」とか「Sunday Mornin'」とか、他の曲も夢のように気持ちいい曲が多いですね。

続けて60〜70年代の洋楽ロックなどで続けようと思ったのですが、最近は原点回帰というか、日本の古今の大衆音楽をよく聴いているので、以下、その中から気に入った曲を選んでみました。

るんるんれをる「生命線」
るんるんれをる「クラブ=マジェスティ」
れをる(REOL)は日本の3人組の音楽ユニット。ネットサーフィンしててたまたま知りましたが、センス溢れるスピード感のある楽曲に唸りました。調べてみると、デビューにいたるきかっけは、メンバーそれぞれがニコニコ動画での投稿がきっかけとなり結成されたユニットだそうで、現代的というか、まさにネットの時代を感じさせますね。

るんるんやくしまるえつこ「少年よ我に帰れ」
曲の構成や楽器のアレンジなどすごく気持ちいいですね。疾走するような曲調が心地いいです。不思議なテイストの歌詞も相まって何度も聞き返したくなるムード感がありますね。アニメ「輪るピングドラム」の主題歌のようですが、最近のアニソンはいかにもアニソンな感じの曲ばかりではなくなってますが、これもアニメ自体が子供やマニアだけの娯楽ではなく、現代日本を象徴するひとつの文化になってきてることもあるんでしょうね。

るんるん光吉猛修「Burning Hearts」
1998年発売のゲーム「バーニングレンジャー」のテーマ曲。今は無きセガサターン用のゲームだそうですが、ゲームの方は未プレイです。それにしてもかっこいい曲ですね。光吉猛修(みつよしたけのぶ)はゲーム音楽の作曲家、歌手。「日本一歌のうまいサラリーマン」の異名をとるだけあって惚れ惚れするイイ声してます。どことなくオリジナル・ラブの田島貴男を彷彿とする声質ですね。というか、最初聴いたとき田島さんかと勘違いしました。

るんるん越美晴「マイ・ブルーサマー」
シンガーソングライター越美晴の1979年の曲。現在はコシミハルの名前で耽美でレトロなキャバレー音楽を彷彿とさせるアコースティックな路線で活躍されていますが、初期の歌謡曲路線の曲もやたらと完成度が高い作品が多く、ほんとに才能の塊のような人だなぁと改めて感じます。初期のアルバム「おもちゃ箱」はその歌謡曲路線での傑作ですね。80年代はYMOの面々とコラボしたりなどテクノな印象がありますが、90年代以降はデカダンで耽美な音楽性に変化していき、2000年以降も異世界の世紀末ヨーロッパのような独特の世界観に磨きがかかってきていて素晴らしいです。とくに2008年のアルバム「覗き窓」はとても完成度が高いアルバムで、個人的に大好きな名盤です。

るんるんFlipper's Guitar「恋とマシンガン」
るんるんFlipper's Guitar「Sending to your Heart」
フリッパーズ・ギターといえばいわずと知れた小沢健二と小山田圭吾のユニットですが、当時はさして興味は感じなかったものの、最近改めて聴いてみるとけっこう良い感じなのでよく聴いてます。

るんるん坂本龍一「Foto Musik」
90年代後半頃のFM番組「坂本龍一のサウンドストリート」のテーマ曲だそうですが、現在の所、本人のアルバムには未収録のレアな作品になっているみたいですね。電子楽器を用いたシンプルなアレンジながらもミステリアスな情感が漂う味わい深い名品だと思います。

るんるんEgo Wrappin' 「Psycoanalysys」
昨年他界された日本映画界の巨匠、鈴木清順の作品「ピストルオペラ」の挿入歌にこの曲が使われていて、そのかっこいい音に一気に引き込まれたのを思い出します。ウッドベースが加わるバンド編成って演奏パフォーマンスとしても見た目のパワフルさもあってカッコイイですね〜
タグ:音楽 邦楽 洋楽
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2018年04月09日

トモ子ちゃん写真セット

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少女スターのレジェンド、松島トモ子ちゃんの可愛い写真をご紹介します。単体で手に入れたので詳細は不明ですが、表紙に「なかよし12月号ふろく」と書かれており、中身のプロマイドも5〜8歳くらいまでの写真のようなので、トモ子ちゃんが8歳のころのものとして生年月日から計算すると昭和28年(1953年)の「なかよし」12月号のふろくである可能性が高いですね。

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それにしても可愛いですね〜 昭和30年代前後の少女雑誌には必ずどこかに出ているような印象があり、当時の洋裁雑誌にも子供服のモデルでしばしば登場しています。ひっぱりだこの超人気子役タレントだったことがうかがわれますね。

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そういえば、こういう感じのポーズをとったタレントの写真をプロマイドと呼んだり、あるいはブロマイドと呼んだりしますね。いったいプ(PU)なのかブ(BU)なのか、どちらが正しいのか調べてみると、意外や意外、どちらも正しいようです。正確には、「プロマイド (Puromaido)」はタレントなどのコレクション用写真、「ブロマイド (Buromaido)」はブロマイド(臭化銀)を感光剤として用いた印画紙(ブロマイド・ペーパー)を指す和製英語で、どちらかというと「プロマイド (Puromaido)」と呼ぶ方が正しいっぽいですが、現在ではどちらも普通に使われているためにどちらで呼んでも間違いではないようです。

メモ参考サイト
松島トモ子(ウィキペディア)

プロマイド(ウィキペディア)
posted by 八竹彗月 at 15:38| Comment(0) | コレクション

2018年03月18日

【音楽】香港ブルース

最近聴いてる曲などを中心に気持ち良さげな曲を選んでみました。

るんるんCherry Twister「Sparkle」
るんるんCherry Twister「She's Gone」
チェリー・ツイスターは1993年にデビューした米国のバンド。60年代ポップ風というか、80年代のネオアコ風というか、ジャンル的にはパワー・ポップというらしいですが、懐かしい感じの軽快なサウンドが気持ちいいですね。

るんるんNgatari「Hong Kong Blues」
「香港ブルース」は、ジャズのスタンダードナンバー「スターダスト」の作曲で知られる米国のミュージシャン、ホーギー・カーマイケル(Hoagy Carmichael)の作品で、本人の演奏のほかにもマーティン・デニージョージ・ハリスンなど多くのミュージシャンにカバーされる名曲のひとつです。この曲を知ったのは細野晴臣のアルバム「泰安洋行」でのカバーで、細野さんの香港ブルースも絶品なのですが、とくに気鋭のユニット、ガタリによる香港ブルースのお洒落なアレンジにググッときました。ガタリはボーカルのジェシカとピアニスト、コンポーザーの須山真怜によるユニット。2000年にメジャーデビューした癒し系な感じのオルタナティブなサウンドが持ち味のユニットみたいですね。

るんるんMonkey Majik&吉田兄弟「Change」
モンキー・マジックは、カナダ人兄弟のツイン・ボーカル&ツイン・ギターと、ドラムとベースの日本人ふたりによるロックバンド。この曲は吉田兄弟とのコラボで、洋楽ロックテイストな楽曲とグルーヴィーな三味線が絶妙にマッチしていてかっこいいですね。

るんるんBeto Villares「Rio Da Bossa Nova」
ムーディーな南国テイストのヒーリングな感じのサウンドが心地いいです。ベト・ヴィラレスは音楽プロデューサーなど多方面で活躍しているブラジルのミュージシャン。

るんるんMarylin Monroe「The River Of No Return」
マリリン・モンローの歌う同名映画の主題歌「帰らざる河」です。学生時代にテレビ放映されたものを見た気がするのですがストーリーはスッカリ忘れてしまいました。まぁ、それはそれとして、曲ですが、切なく美しいメロディと人生の流動的な起伏を川の流れに例えた叙情的な歌詞、そして伝説の女優モンローのハスキーで色気のある歌唱が印象深い名曲ですね。たまにすごく聴きたくなります。川というのは、しばしばこの歌のように人生の時間の流れに例えられますね。他にも川をテーマにした名曲というと「Cry Me A River」とか「Moon River」などが思い起こされます。日本でいうと美空ひばりの「川の流れのように」もそんな感じの曲ですね。
「ありんこの詩 blog」様による和訳

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「学習画報」世界文化社発行 昭和37年1月号
タグ:音楽 洋楽
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2018年03月10日

電氣ノ世界(3)珍奇図像

今回は、電氣関連の古書コレクションの中から、昭和7年発行の『最新科學画輯』(朝日新聞社発行)をご紹介します。全編モノクロですが、全ての見開きが右に文章、左に図版というビジュアルチックな構成になっていて、ページをめくるたびに電氣のビリビリ感を感じるような、わくわく電氣ランドといった感じの楽しい本です。けっこう珍奇な図像が多くてイイ感じです。

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『最新科學画輯』朝日新聞社発行 昭和7年(1932年)

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(同上『最新科學画輯』より)

トビラのデザイン。活字でなく、レタリングされた旧字が味があります。

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米国のロバート・J・ヴァングラーフ博士が原始構造破壊用の150万ボルト超電圧を実験している所で、この装置は200万ボルトまでは出せる。(同上『最新科學画輯』より)

頭上のふたつの球体の間を電氣がビリビリいいながら放電していますね。そういえば、よくデパートの科学系の玩具を売ってるコーナーとかに、放電の面白さを鑑賞するサンダーボールとかプラズマボールと呼ばれている玩具がありますが、身近に放電を鑑賞できるとはなんと素晴らしいんだろう、なんて最近思うようになってきてるので、そのうちゲットしたいです。

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13万2000ボルトの変圧器を巻いているところ。(同上『最新科學画輯』より)


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(上)世界大戦の時、米国政府が窒素工業用として創設したウイルソン・ダムの大発電所。(下)大変圧器。米国ジー・イー会社製作のもので、スイッチを入れてから2秒後には150万馬力の変圧をするもので、有名なナイヤガラ発電所のものの2倍ある。(同上『最新科學画輯』より)


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腕木を数多持った電柱の例。(同上『最新科學画輯』より)

ムカデ電柱とでも名付けたくなるキテレツな電柱ですね〜 現在の電柱と比較して見てしまうので、どこかの異世界に迷いこんだようなシュール感を感じますが、当時の人は電柱といったらこういう電柱だったのでしょうから、当時の人には普通に近代化されたモダンな光景に写っていたのかもしれないですね。昨今は電柱や電線のある風景は美観を損ねるということで、電線を地下に通すような開発が進んでいますが、無くなったら無くなったで、「昔あの頃いつもあった電柱が懐かしい…」ということになるような気もします。個人的にはむしろ電線好きですし、現代のアニメには意識的に電線がバンバン出てくる背景を使ったりする作品もよくあるので、意外に「電線は美観を損ねる」というのは、それほど強固な常識ではなく、電線に親しみを感じる層もけっこういそうな気がします。

こんな電氣関係の記事を書きながら電氣について考えを巡らせていると、似たようなモノが引き寄せられてくるようで、書いてるうちに上記の図版のようなムカデ電柱の図版がいくつか出てきましたので、それも紹介します。

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「図説 発明狂の時代」レオナルド・デ・フリーズ著 本田成親訳 JICC出版局 1992年 より
1890年に描かれた米国ペンシルベニア州フィラデルフィアのムカデ電柱を描写した絵。電線てんこ盛りな感じで凄い光景ですね。

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1940年代の米国カリフォルニア州ロサンゼルスの某所の光景。写真だとさらにインパクトがありますね〜 「Water and Power Associates」という水力発電に関する情報をまとめているアメリカのサイトの、昔の電気工事の様子を写した写真を掲載しているページより。「Water and Power Associates」は、ほかにも電力関係のビリビリくるようなヴィンテージ写真が満載の面白いサイトでしたので、興味のある方はご覧になってください。

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(左)扇風機の冷却装置をした高圧器。(右)花畑発電所の154K・V・アレスター。(同上『最新科學画輯』より)

(左)要塞のような厳つい風貌の変圧器がかっこいいですね〜 (右)こちらは現代アートのインスタレーションみたいなユニークな造形美を感じますね。

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大きな方のランプは、5万ワットで15万燭光を出し寿命100時間を有っているが、小さな方は50万燭光を有する写真用フラッシュ・ランプで50分の1秒間に燃えてしまう。(同上『最新科學画輯』より)

ものすごい大きさの電球を持った女性の絵面がインパクトありますね。よく見るともう片方の手には小さな電球も持っていますね。もはや時代はLEDの時代に移り変わった感がありますが、やはり真空ガラスの中でフィラメントが発光するロマンチックさが失われていくことに一抹の寂しさを感じます。そういう気持ちは人類に共通した感情のようで、さっそくフィラメントの電球ソックリのLED電球も開発されていろいろ売られてますね。それまで空気のように気にしてなかったのに、失われると急に求めだすのは人間のサガのようで、私も今頃になって白熱電球のいい感じの灯りを楽しみたいなぁと思うようになってきました。メインの照明はLEDにまかせて、点灯頻度の低い場所には味のあるエジソン電球の贅沢な灯りを味わいたいですね。

メモ参考サイト
エジソン電球(Google画像検索)
フィラメントの形ってけっこうバリエーションがあって、そのままアート作品のようですね。電球は、まさに人間が生み出した人工太陽のような存在で、夜に光をもたらした電球の発明は、よく考えるとものすごい偉業であることに気づかされますね。確認のために、本当にエジソンが電球を最初に発明した人物なのか検索してみたら、予感は当たっていたみたいで、電球を発明したのは実はエジソンではなく、英国のジョセフ・スワンという人のようでした。さらに、その電球を光らせるための電力システムはエジソンの弟子だったニコラ・テスラの功績で、エジソンはうまく彼らの才能に便乗したみたいですね。エジソンとニコラ・テスラとの確執など、このあたりの事情には興味の尽きないエピソードが多く、映画や小説などでもしばしば扱われたりしてますね。

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ネオンチューブで作った脳髄の構造。これを作るに約一千個のチューブを要したもの。(同上『最新科學画輯』より)

レトロSF的というか、スチームパンク的というか、味のある珍妙な写真ですね。ネオン管で脳みそを作るという発想が骨董科学とでもいうような味わいがあります。真空管テレビへの郷愁みたいなものと似たノスタルジーを感じますね。

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トーキーの映写装置。人物はメトロ・ゴールドウィ・メーヤー女優ドロシー・ジョルダン。(同上『最新科學画輯』より)

メカニックな物体と美女の取り合わせは、現代版「美女と野獣」という感じのシュールな美があります。異質な組み合わせの妙からきている面白さなわけですが、現代では女性もコンピューターや先端テクノロジーを駆使していても違和感のない時代ですから、やはり昔の画像のほうが不思議テイストを強く感じますね。現代の二次元イラストでも「メカ少女」というのはもはやひとつのジャンルになっていますが、意外に普遍的な面白さのツボがひそんでいるテーマなのかもしれないですね。

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(上)電氣溶接装置によって、変圧器を溶接しているところ。花火は人の持っている人の持っている極と写真の右下から電源に繋がれている高圧器そのものの間に飛ぶ。(下)回転変流機。富士電氣製造株式会社製の2250キロワット、直流側300ボルト・8500アンペア、交流側6相、回転数300、周波数60。(同上『最新科學画輯』より)


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交差点の四角にある市内電車の信号灯。(同上『最新科學画輯』より)

「信号」の垂れ幕や丸いライトに「進」の字とか、なんかシュールで面白いです。寺山修司の映画『百年の孤独』に、記憶を無くしていく病気にかかった主人公が、柱に「柱」、水瓶に「水瓶」と家中に紙を貼り、はては自分に「俺」という貼紙をしていくシーンがありましたが、あれも記憶の喪失という意味的なものよりも、寺山的には、現実の物体を言葉という現実のイミテーションと並列にすることでシュールな哲学的な絵面を見せたかったように思います。そういえば以前の記事にも書きましたが、実験的なショートフィルム『Rabbit』も、庭のチューリップに「tulip」、窓に「window」、電気スタンドに「lamp」という具合に、学習絵本のようにいちいちモノに名称の文字が付随しているシュールな絵面がユニークで、とても感銘を受けた作品でした。

TVRun Wrake「Rabbit」
海外の古い学習絵本から抜け出てきたようなノスタルジックでシュールな絵面の魅力もさることながら、錬金術を思わせるオカルティックで寓意的なストーリーがまた奇妙で独創的です。作者のラン・レイクさんは、ロンドンを拠点に活躍していたアニメーターで、ミュージシャンのPV映像などで評価の高い気鋭のクリエーターでしたが、久しぶりにプロフィール確認のために検索してみたら、なんと2012年に46歳の若さで惜しくも急逝されてしまったみたいですね。遅まきながらご冥福をお祈りします。

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原町対米送信所。(同上『最新科學画輯』より)

送電塔がバベルの塔チックなミステリアス感があってたまりませんね〜

電気は、その名前に「気」が付いていますが、「気」のつく言葉って、思いつくだけでも、空気、熱気、元気、邪気、本気、勇気、火気、蒸気、正気、狂気、病気、根気、などなど、物理的なモノから精神的なモノまで幅広く使われていますね。共通するのは、何か根源的なエネルギーを「気」と呼んでいることですね。気が病≠でいれば「病気」であり、木のように地に根≠フ張ったような辛抱強さを「根気」とよんだり、感覚的に納得しやすい使われ方をしていて面白いですね。言葉の中には、生命力をもっているようなパワーを感じる言霊的なものも含まれていますが、この「気」も、なかなか奥が深そうです。

旧字の「氣」が「気」になったのは、表向きは単なる簡略化であることになっていますが、言霊的に考えると、日本人の生命力の源である米のエネルギーを取り去って、×印で塞き止めてしまうことになるので、文字のエネルギーを弱体化させているという意見もあるようです。いわれてみれば、たしかに呪術的な意味では旧字のほうがパワーがありそうですね。まぁ、ここではそこまで考えていませんが、なんとなく雰囲気的に「氣」の文字が好きなので、この電氣テーマの記事では氣のほうを使っています。「氣」といえば、中国の氣の概念がすごく面白いので最近気になっているところです。気功の話とか、チャクラと経絡のツボの考察とか、太湖石にみる氣の思想とか、中国の氣の文化を考察した記事もそのうち書いてみたいです。
タグ:電気 古本
posted by 八竹彗月 at 12:45| Comment(0) | 古本

2018年03月04日

電氣ノ世界(2)絵本

電氣は現代文明に欠かせない多くの機械の元になるエネルギーですから、事実上電氣というのは文明を動かすエネルギーといっても差し支えないような気がします。人体もまた脳や筋肉などは電氣を発生して身体を制御していますから、これをアナロジカルに地球にあてはめると、人間の機械文明(鉄道網や航空網、さらにインターネットや電信電話等のコミュニケーションネットワークなど)の拡大は、そのまま地球の身体≠走る神経ネットワークのように思えてしかたありません。

地球の生み出す電氣というと、大空のうっぷんが爆発したかのような雷のような恐ろし気な現象もありますが、天空を覆う虹色のカーテン、オーロラの原理も電氣的なものであります。オーロラの原理は、太陽風や地球の磁力線などの作用によるものという一応の解釈がありますが、未だに詳細はよくわかっていない現象でもあるようです。神秘的な見た目のとおり、その正体も謎めいているところもまたオーロラの魅力ですね。オーロラの幻想的な姿は、まるで神々の住まう天界の様子がつかの間この世に現出したかのような感じで、人生で一度は実際に見てみたいものです。

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オーストラリアの探検家であるダグラス・モーソン(Douglas Mawson)が1900年代初頭に南極大陸で観察したオーロラの図。

メモ参考サイト
オーロラ(ウィキペディア)

オーロラの動画(Youtubeより)
2014年2月27日に、スコットランド北部で発生したオーロラを撮影した動画。

前置きはこのくらいにして、今回は、そうした様々な魅力と実用性を兼ね備えた電氣の啓蒙を目的とした学習絵本をご紹介します。まずは、『デンキノチカラ』ですが、これは昭和16年に講談社から発行された絵本で、絵を担当しているのは私のもっとも心酔している絵師のひとりでもある金子茂二先生です。戦前戦後にかけて児童雑誌の挿絵などをメインに筆をふるっていた画家で、あの極彩色パラダイスな夢の絵本『幼女の友』のメインの絵師として活躍していたことでも知られています。この絵本ではちょうど戦争の真っ最中に発行されているせいか、持ち味の楽園感覚はおさえられて表現してますね。しかし金子先生の気持ちのいい線の魅力は十分堪能できると思います。

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『講談社の繪本 デンキノチカラ』絵・金子茂二 文・柚木卯馬 大日本雄弁会講談社発行 昭和16年(1941年)

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同上。アールデコなデザインのラジオと、デルビル磁石式壁掛電話機がイイですね〜 恐いものの代名詞として江戸時代あたりから「地震、雷、火事、親父」という言葉がありましたが、この絵のヒゲのお父さんを見ても、この時代もまだまだお父さんは恐い存在だったであろう頼もしい存在感がありますね。

メモ参考サイト
デルビル磁石式壁掛電話機(郵政博物館様)

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同上。この時代の電気機関車(国鉄EF55形電気機関車)の漆黒のレトロなフォルムがかっこいいですね〜

メモ参考サイト
国鉄EF55形電気機関車(ウィキペディア)

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同上。家庭の身近な電気器具を並べた見開き。どれもお洒落なデザインですね。機能的には現代の製品のほうが何倍も便利で高機能ですが、昔のアイテムには、豊かな暮らしへの憧れ、みたいな人間の夢が詰め込まれているようなところがあって惹かれます。どれも大事に使われてそうな感じで、機械たちも嬉しそう。

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同上。紡績工場で働く工女さんたち。生き生きとした群像の表現力も金子先生の持ち味ですね。

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同上。歯医者さんで治療をうける子供の図。レトロな治療マシーンのメカニックな感じが江戸川乱歩的なシュールさがあってぐっときますね。

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同上。模型の電車で遊ぶ兄妹。

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同上。「ヤサシイ デンキノ オコシカタ」と題する見開き。身近なもので簡単に電氣を発生させることもできます、ということを説明しています。静電気はホコリ取りとか手品のタネなどの地味な利用のされ方をしている印象がありますが、何か画期的なアイデアで化けそうなエネルギーのような気もしますね。


次は『電気のはたらき』という絵本です。こちらも講談社発行の絵本で、先の『デンキノチカラ』から12年後、昭和28年の発行で、戦後復興を果たして活気を取り戻している感じの時代ですね。この年には日本初のテレビ放映が開始された年です。絵本からも明るい希望が伝わってくる感じですね。基本的にこの絵本は先の『デンキノチカラ』をリニューアルした感じの構成になっています。戦争に関するところだけ差し替えられて別のテーマになってますが、多くのページで金子先生の構図などをほぼ踏襲して描かれていました。

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『電気のはたらき』絵・谷口健雄 文・満田清剛 大日本雄弁会講談社発行 昭和28年(1953年)

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同上。よく見ると、右上の家族団らんとか、右下の歯医者の絵など、先に紹介したページとの類似が解ると思います。微妙に家庭の電化製品のアイテムが時代を反映して新しくなってるのも見所ですね。

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同上。当時の街の様子が垣間みれますね。路面電車が昭和感があっていいですね〜

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同上。夜の繁華街。現代のイメージからすると、この絵の夜の街は暗い印象がありますね。しかし、逆に、夜は暗いものという当たり前の事すら忘れて暮らせている東京などの現代の都市生活というもののほうが、ちょっと行き過ぎているのかもしれません。この絵から感じるような「夜のワクワク感」みたいな感覚も時代と共に薄れてきてる感じもします。たしかに夜の灯りは、防犯に非常に役立ってますし、人々に安心感を与えますが、それとは別のところで、「夜の健全な暗さ」を忘れてしまう生物としての怖さ、みたいなものもありますね。まぁ、すべてがプラスだけの社会というのはあり得ない話ですから、何かを得れば何かを失うのは何ごとにおいても覚悟すべきなのでしょうね。
posted by 八竹彗月 at 05:32| Comment(0) | 古本