2016年04月25日

熊本ガンバレ

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九州の大地震、まだまだ落ち着かない状態のようですが、一日も早い復興を祈らずにはおれません。とりあえず小さくても出来る事から応援していきたいです。
タグ:熊本地震
posted by 八竹釣月 at 18:46| Comment(2) | 日記

2015年05月23日

乱歩の館

何年か前に、池袋にあった江戸川乱歩の家が公開されるというイベントがあり、行きたかったのですが何かの都合で行けなかったことがあり、残念だった覚えがあります。しかし、先日偶然に池袋をブラブラしてたら「江戸川乱歩邸公開」の看板が!これは行くしかないでしょう!ということで日本ミステリー小説の首領であり、日本アンダーグラウンドカルチャーの父でもあった昭和の巨星、江戸川乱歩邸へ向かったのでした。

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立教大学の脇にある路地の入り口の角に池袋のマスコットのフクロウが乱歩邸を案内しています。フクロウがとまっている木の部分には、ファンにサインをせがまれると必ず書いていたという乱歩お気に入りの一文、「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと」の文字が刻まれてました。この名文句は、20世紀前半の英国の幻想小説家ウォルター・デ・ラ・メアの言葉を乱歩流にアレンジしたもののようです。「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと」、最初知ったときは、たんに常識のアベコベを言っただけの単純な言葉にしか思いませんでしたが、いうなれば般若心経の世界のような、この世界の「現実」というものの現実感の無さを見抜いた言葉でもあるんですよね。最近になってその含蓄の深さに感銘を受けている感じです。

この言葉には、「現実は夢で、夜見る夢のほうが実体である」というような、荘子の「胡蝶の夢」を匂わせる含蓄も、もちろんあるとは思いますが、もっとシンプルに、「うつし世はつまらない。夜の夢のほうが面白い」というのも真意のように思えます。「この世の現実という味気ない"幻"よりも、夜の夢という"幻"にあらわれる幻想怪奇でシュールな異世界のほうがワクワクする」といった乱歩独特の人生観が反映されているのでしょうね。乱歩邸にも、この言葉が書かれた大きな色紙が公開されていて、そこのパネルにも興味深い乱歩の人生観が書かれていて面白かったです。

乱歩邸は立教大学のすぐ隣にあり、大学脇の路地をちょっと入った所にありました。ちょっと歩けばすぐ池袋西口という贅沢な立地に、庭付き蔵付きの邸宅がドーン!という感じで、さすがは大作家の家!という貫禄です。

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本名「平井太郎」の表札がかけられた門を入ると、庭木に囲まれたそこそこ長い玄関に続く通路が。異界に繋がっている小道のようでドキドキします。しかしまぁ、「江戸川乱歩」という筆名の妖しさムンムンのオーラと比べ、本名の「ごく普通の人」な感じのギャップが面白いですね。

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乱歩邸の庭を歩いていると、ふと乱歩の幻影と一緒にいるような気がして、魂の奥からじんわりと癒される気がしました。「ここをあの偉大な魔法使い、乱歩も歩いたんだ」と思うと、とても感慨深いです。展示してある色紙の一枚に「われわれは色盲ではないのか、まだ見ぬ色があるのではないのか」というのがありました。普段知覚している世界だけでなく、この世界は自分の認識できる以上の広大で深く不思議に満ちたものなのではないか、という示唆を感じますね。

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引っ越し魔の乱歩が最後の住処にしたのがこの乱歩邸ですが、この邸宅に移ってから他界するまで30年ほどの間住み続けたそうですから、乱歩の描く理想の空間がここでやっと完成したのかもしれません。妖しい蔵や、重厚なアンティーク机、暖炉のある応接間など、乱歩の作品に描かれるあやかしの空間が現実に投影されたのがこの住居だったのかもしれませんね。暖炉の上に飾られた乱歩の肖像のまなざしが、この日の日差しのように暖かく感じました。

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いかにも乱歩、な感じの漆黒の壁に囲まれた妖しげな蔵。東西のミステリー小説、幻想文学はもとより、文学史的な価値のある稀覯本などが所狭しと所蔵されたリアル幻影城です。

旧江戸川乱歩邸公開記念サイト
上部に、丸囲みで5つのコンテンツへのリンクがあります。乱歩邸の公開は、どうやら毎年1回はされているみたいですね。リンク先には一般公開されていない住居の内部の映像もありました。今回の公開は5/15〜5/27まで。まだ公開中ですので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

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乱歩の魔法にかかると、この世は妖しい虹色の魔境と変容していくような錯覚に陥ります。子供の頃にポプラ社の乱歩シリーズを読んだか読まないかというのは、その後の嗜好にかなりの影響があると思います。乱歩の描く世界は倒錯的な異端の世界であり、そこが持ち味ではあるのですが、なぜそのようなマニアックな作風の作家がこれほどに高名で日本中で愛されているのか、というのも不思議といえば不思議なところですが、やはり少年探偵団、怪人二十面相などの児童向けのミステリーに力を注いだのが大きな理由でしょうね。日本ミステリー界における最も有名な探偵といえば乱歩の生んだ明智小五郎と、横溝正史の金田一耕助ですが、横溝正史も乱歩の力添えで世に出た大作家ですから、日本の大衆文学における乱歩の貢献の偉大さがうかがわれます。
posted by 八竹釣月 at 21:27| Comment(2) | 日記

2015年03月27日

花気色

一斉に花々が鮮やかに開きすっかり春らしくなりました。そんな春気分をブログにも反映させようと、最近撮った花の写真を貼ってみました。

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たまたま新井薬師の近くを通ったら桜が満開になっていたのでぶらりと境内に。

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雅子様のご成婚記念に植えられ「プリンセス・雅」と名付けられた新種の桜のようです。寺の外と中に一本づつあります。新井薬師(梅照院)は真言宗豊山派の寺院で、薬師如来と如意輪観音を祀っているだけに、眼病などの病状平癒祈願や厄よけなどの御利益があるとされているようです。

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これは上記のとは別の木ですが、プリンセス・雅の隣に植えられていて、こちらも満開。ピンクの団子状に豪勢に開いた花と黄緑の初々しい葉の鮮やかなコンビネーションが奇麗です。

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枝にギッシリと咲いています。なんか見てるだけで得した気分になってくる密度感です。

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足を運んだタイミングが良かったのか、この日は人もまばらでゆっくり鑑賞できました。

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これは新井薬師のではなく近所の公園に咲いてた桜です。見事な咲きっぷりです。

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これはカンヒザクラという種類のようです。濃いピンクが豪華な感じです。花弁が下向きに垂れて咲くのが特徴で、下から見上げると壮観です。

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道ばたの植え込みの椿も元気に咲いてて気持ちいいです。

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椿といえば、こんな妙な感じのものもひとつ見つけました。

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「花気色 娘・おんなたち」立木義浩 1985年 集英社 ("日本の心"現代日本写真全集5)
記事のタイトルはこのお気に入り写真集をふと思い出して引用しました。立木義浩といえば「イヴたち」「私生活 加賀まりこ」などの傑作で知られる写真界の大御所ですが、個人的に一番好きな作品集はコレです。「花気色」は、和のイメージを幻想的に、そしてエロティックに表現した傑作写真集で、鈴木清順の映画「ツィゴイネルワイゼン」を彷彿とするシュールで危険でそして艶やかなイメージの奔流に圧倒されます。この写真集は文庫版も出ているようですが、文庫よりもできれば大きい印刷で見て欲しい写真集ですね。

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「細雪の女たち」立木義浩 新潮社 1983年
立木義浩は、この作品の2年前に「細雪の女たち」という写真集を発表していますが、こちらもなかなか良いです。それまでどこかヨーロッパ的でスタイリッシュな雰囲気の作風でしたが、これらのような和の表現力も天才的ですね。尊敬する写真家のひとりです。
posted by 八竹釣月 at 22:18| Comment(0) | 日記

2015年03月15日

電線譜

景観を汚している、などと悪者扱いされることが多い電線ですが、なんとなくあえてそこに注意を向けて見つめていると、楽譜のようにリズミカルにからみ合う線の面白さに気づかされます。そういうわけで、散歩がてら電線の写真を撮ってみました。

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流れるような電線の調べは、どこか弦楽器の弦のような、楽譜の譜面のような、そんな音楽的な印象と相まって、ふとスティーブ・ライヒの『ヴァイオリン・フェイズ』のようなミニマル音楽系のメロディを奏でているような錯覚に陥ります。
posted by 八竹釣月 at 18:20| Comment(0) | 日記

2014年12月06日

ロマネスコ

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異次元の先進都市のようなファンタジー感覚あふれるオブジェ。最近日本でもだんだん流通量が増えてきて、目にしたことがある人も多いかもしれません。

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イタリア生まれのカリフラワーの品種「ロマネスコ」、食べれる芸術品です。

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この念願のミステリー野菜が近所に売ってたので思わずゲット。新鮮なうちに写真を撮ってみました。

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実際に目の前にして、フラクタルな造形美をしばし堪能いたしました。自然の驚異ですね。配列した蕾や円錐の数はフィボナッチ数に一致するとwikiに書いてありましたが、ここまで幾何学的な形状をしていると、まるで現実世界に飛び出てきたコンピュータ・グラフィックのようで、不思議な気分になってきます。

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ゲットしたのは埼玉県産のロマネスコ。見事なフラクタル形状に育てるのは簡単ではないそうですが、このロマネスコはなかなか奇麗に育っていて、農家さんの意気込みと愛情が伝わってきます。食べるのがもったいない造形美です。

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しかし見事なものです。こうした感じの造形の植物って、サボテンなどの多肉植物をなんとなく思わせます。
観賞用に育ててみたいですね。

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ポーズ人形を添えてみました。

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シンプルに塩ゆでしてマヨネーズをかけただけですが、とても美味しかったです。食感もよく上品な甘みがあります。
posted by 八竹釣月 at 08:30| Comment(0) | 日記