2022年10月18日

【音楽】なんとなく聴きたくなった60〜80年代の曲

気になる曲やふと聴きたくなった60〜80年代あたりの曲をチョイスしました。気ままに選んでいますが、結果的に何曲か反戦歌もはいっています。とくに世相を意識したわけではないですが、やはり考えさせれるものがあります。

相田みつをさんの言葉にもありますが、「奪い合えば足りぬ。分け合えば余る」というのがこの世の真理なのだと思います。奪い合う地獄から、分け合う天国にしていくのが人間に与えられた地球からの使命なのではないか?と思う今日この頃。言うほど簡単なものではないですが、結局は世界はそんなおおげさなものではなく、実際には私やあなたなど、ひとりひとりのリアルな人間が構成しているわけでもあり、だからこそ、自分を成長させていくことが、遠回りなようでいて実は一番確実な平和への道なのかもしれません。

ジョン・レノンが音楽を通して平和を訴えたのはそういう意味もあったのだろうと思います。まずは友達関係とか家族とか恋人とか、そういうひとりひとりの身近な小さなところを平和にしていくことが、結果的に世界平和に繋がるのだ、という思想はジョンだけでなく、あのマザー・テレサもしばしば言及していましたね。昔はジョンの歌う平和も、しょせんブルジョワジーのお遊びなんだろうな、くらいにしか思いませんでしたが、今思うに、実はそうではなく、あれほどの影響力のある存在に上り詰めた彼だからこそ、その影響力を人類規模の幸福のために行使するのが自分の使命だと考えてのことだったように思えてしかたありません。



前置きからのつながりでド定番の名曲から。「イマジン」といえば、もはや学校の音楽の教科書に載ってしまうくらいの古典になってしまったことで、あまりその意味をまじめに吟味しずらい「いまさら感」もありますが、やはりその純粋でストレートなメッセージは永遠に普遍的な真理を含んだものだと再確認させられます。平和とか反戦とかいうとどうしても左翼的なイデオロギー色を感じてしまうところもありますが、ジョンが訴えたかったのは、そんな右とか左とかのレベルの平和ではなく、そんな小賢しいイデオロギーなど考えたこともなかった子供のように無邪気にすべての生命が愛し合う世界を実現することであり、そうした世界を迎えるための一粒の種を撒くことがジョンが音楽を通してやりたかったことなのじゃないだろうか、と思えてきます。
ヨーコのせいでジョンが政治的になってしまい、ビートルズ時代のような無垢な芸術性を失ってしまったと嘆くファンもいたようですが、前置きでも書いた通り、ジョンが平和運動をはじめたのは使命感のようなものであり、それは、愛する子供達にそういう平和な未来で過ごして欲しいという親としての愛情もあったのかもしれませんね。
「マインド・ゲーム」のほうは、ジョンの詩人としての飛び抜けた才能と哲学的なメッセージが見事に結実した傑作ですね。私たちは、いつも心の中で何かと争っているけど、それが究極的には戦争の種になっているんじゃないのかい?ということを暗に示唆している感じで、深い精神性を感じる曲です。「真実を探すのは聖杯を探すくらい難しいなんて人は言うかもしれないけど、きみは知ってたはずじゃないか、愛≠アそが答えだってことを」

メモ参考サイト



名曲「この素晴らしき世界」のロックなカバー。たくさんのアーティストがカバーしていて、レゲエ風やボサノヴァ風など様々なバリエーションを聴き比べるのも楽しいですが、中でもアメリカのバンド、クラークスによる勢いのあるこのロックアレンジが好みです。

オリジナルバージョンのサッチモの「この素晴らしき世界」です。
───青い空、白い雲。街を見れば、友達同士がやぁ調子はどうだい?≠ネんて握手しているよ。照れくさいから愛してるよ≠ヘ心の中で言いながらね。そう、ぼくは思うんだ。ああ、なんてこの世界は素晴らしいんだ!と。───といった感じのハートフルな歌詞が胸を打ちます。春の午後の陽射しのような牧歌的な平和な世界を歌っていますが、作詞作曲のジョージ・ダグラスがベトナム戦争を嘆いて、平和な世界を夢みて理想の世界を書いたのがこの歌だそうです。悲観的な空気が蔓延する時代だったからこそ、明るい未来を願う気持ちが生み出した名曲でもあったんですね。

メモ参考サイト



マイク・オールドフィールドといえばホラー映画の金字塔「エクソシスト」のテーマ曲にもなった「チューブラーベルズ」によって世界的に知られるプログレ系のミュージシャンですね。私も子供の頃に親戚のおねえさんが持っていた映画音楽をセレクトしたオムニバスに「チューブラーベルズ」が入っていたのを聴いたのが初めてでした。映画は未見でしたが、美しくミステリアスな独特の旋律が気になって、映画のほうも無性に気になってテレビ放映された「エクソシスト」をドキドキしながら見た覚えがあります。他にはどんな音楽を作る人なのだろう?という興味で「クライシス(Crises)」というアルバムを買った覚えがあります。その中でこの2曲がいたく気に入って、それ以来たまに聴きたくなるフェイバリットソングとなりました。2曲ともボーカルはマギー・ライリー(Maggie Reilly)。素朴で素直な歌唱がアーティスティックに作り込んだ曲とうまく馴染んで耳に心地いいですね。



出だしのカッティングギターがカッコイイですね〜 スリー・ピーセズはトランペット奏者、リンカーン・ロスを中心に結成されたソウル系のジャズグループ。



「The April Fools」はときおり聴きたくなる大好きなお気に入り曲のひとつです。邦題は「幸せはパリで」で、これは同名の映画のサントラとして作られた曲です。天才的メロディーメーカー、バート・バカラックの屈指の名曲のひとつですね。パーシーフェイス・オーケストラのバージョンを最初に聴いて惚れ込んでしまった曲ですが、このディオンヌ・ワーウィックのバージョンも素敵ですね。そういえば、YMOの高橋幸宏さんのソロアルバムで「薔薇色の明日」が一番好きですが、このアルバムにこの曲を歌うユキヒロさんのカバーが収録されてます。こちらも絶品です。

バカラックとディオンヌ・ワーウィックの最強コンビによる70年代の大ヒット曲、邦題は「恋よ、さようなら」です。バカラックがハル・デヴィッドと共にミュージカル『プロミセス・プロミセス』用に書いた曲のようですね。歌詞の内容は、「恋は苦しい、だから恋をしないと決めたのに、恋をしないというのもまたそれはそれで苦しい。」という感じの思春期にありがちな乙女心を歌っていますが、まぁ、恋に限らず、人生は不条理の連続で、後になって思うと、苦しみというのは、それを乗り越え、同じ苦しみにもがく他者に共感出来る心を育ててくれる魂の糧でもあります。とある禅師も言っていたように、苦しみに対しては、下手に逃げようとしたり恐れたりせずに、人生において避けることのできない必然的な要素であることを理解して、あえて諦観して苦しみと正面から向き合うと、意外と思ったほど苦しくなかったりする、という話だった気がしますが、これは体験上本当だと思います。苦しみの7割8割は実際に苦しみを体験する前の脳内の想像が生み出す不安や恐怖であり、苦しいと思っていた実際の事柄自体は(苦しいことは苦しくとも)意外とそんなでもない場合が多いですね。件の禅師は誰だったか調べてみたら、あの一休さんでした。「有漏路(うろじ)より 無漏路(むろじ)へ帰る 一休み 雨ふらば降れ 風ふかば吹け」という一休さんの句があります。人生というのは生と死の狭間の休憩所であり、また、迷いの世界から迷いのない悟りの世界へ向かう旅路である。そして苦しみというのは苦しみを乗り越えれる自分を造るために人生に必然的に起こるテストのようなものだ。逃げずに苦しみが来るなら来るにまかせておけ、それは思うほどたいしたことじゃない。といった意味です。

こちらもディオンヌ・ワーウィックのお気に入り曲で、邦題は「あなたに祈りをこめて」です。この曲もバカラックとハル・デヴィッドのコンビの作品で、1967年にディオンヌ・ワーウィックにより録音されて大ヒットしたようです。アレサ・フランクリンもカバーしていて、アレサのバージョンはR&Bテイストのソウルフルな感じですね。アレサの他にもいろんなアーティストにカバーされていますが、中でもお気に入りなのはエキゾチカの筆頭、マーティン・デニーによるカバー(アルバム「Exotic Love」に収録)で、レトロでサイケなモンド感あふれるインスト曲です。
歌詞は、一日中いつでも恋人への想いを抱いて生活している女性の気持ちを歌った、ある意味ありふれた恋愛の詩のようですが、実は、この主人公の女性の想い人はベトナム戦争で出兵した男性で、彼の無事を祈っているという裏設定(注)があるようです。軽い歌詞のようで意外と重い、というか深いですね〜

(注)wikiによると音楽ライターのセレーヌ・ドミニクによるバカラックの研究本『Burt Bacharach Song by Song(英語、ペーパーバック、2003年刊) 』に書かれている逸話のようです。

これもディオンヌ・ワーウィックの代表曲のひとつ、ハル・デヴィッド作詞、バート・バカラック作曲の名曲です。メランコリックでしっとりしたムーディーな曲ですね。



「You're No Good」、すごくカッコイイ曲ですね〜 1963年の曲で何人ものアーティストにカバーされている名曲のようで、最初に聴いたのは別のシンガーのバージョンでしたが、このディー・ディー・ワーウィックのバージョンが一番カッコイイですね。クリント・バラード・ジュニアによって書かれた曲で、調べてみると、この曲を最初に歌ったのが彼女のようです。ディー・ディー・ワーウィックはアメリカのソウルシンガーで、ワーウィックの名前にもしやと思って調べてみると、案の定、あの名シンガー、ディオンヌ・ワーウィックの妹とのことでした。しかもホイットニー・ヒューストンの従妹でもあるようで、一見恵まれた幸福な環境のように思えますが、実際はホイットニー・ヒューストンとはプライベートな部分で根深い確執があったようです。また、持病の糖尿病によって健康を害していたこともあり姉のディオンヌに看取られて66歳で亡くなっています。(ちなみに姉のディオンヌ・ワーウィックは2022年現在81歳でご健在です)彼女の深みのある歌唱の背景には、たしかに深みを与えるだけの人生の苦悩があったようです。

引き続きディー・ディー・ワーウィックの曲です。エモーショナルで気持ちいい曲ですね〜





邦題は「愛の歴史」。ミシェル・フーゲンはフランスの歌手兼作曲家。日本のコーラスグループ、サーカスによる70年代のヒット曲「Mr.サマータイム」はこの曲の日本語カバーです。原田知世もオリジナルのフランス語歌詞をアルバム「Egg Shell」の中でアヴァンギャルドなアレンジでカバーしてましたね。



ジプシー・キングスによるイーグルスの名曲「ホテル・カリフォルニア」のフラメンコなカバー。「ホテル・カリフォルニア」は名曲だけあってカバーも多いですが、このジプシー・キングスのカバーも情熱的でエモーショナルな感じがイイですね〜 ボブ・マーリーのレゲエな感じのカバーも好きです。



レトロな癒しの異空間が広がるような感じの気持ちいい曲ですね。ウラジミールコスマはルーマニアの作曲家、指揮者、ヴァイオリニスト。



陽気なラテンのノリが気持ちいいですね。イーディ・ゴーメは、アメリカのポップス・シンガー。邦題は「恋はボサノバ」、1963年に大ヒットしたようです。

(2022/10/19追記)
イーディー・ゴーメといえばこの曲を忘れてました。ラテンな感じのカッコイイ曲ですね。この曲はブラジルのジャルマ・フェヘイラ(Djalma Ferreira)が1959年に作曲したボサノヴァ「Recado」の英語カバーで、日本でも80年代にCMに使われたりしたようで、聞き覚えのある方も多いと思います。

イーディー・ゴーメの「The Gift」の元になった曲「Recado」は、ブラジルのギタリスト、ラウリンド・アルメイダ(Laurindo Almeida)もカバーしていて、こちらもジャンゴ・ラインハルト感のある気持ちいい逸品です。そして、この曲の出だしのモンド感のあるいい感じのフレーズ!このフレーズはヒップホップグループ、サウンド・プロバイダーズの「Place To Be」(2006年)という曲(下記リンク参照)のサンプリングのネタ元ですね。この曲もすごく好きな曲です。

上記、ラウリンド・アルメイダの「Recado」カバー曲からサンプリングしたフレーズをお洒落にアレンジしててかっこいいですね。サウンド・プロバイダーズは好きなグループで、彼らの出した三枚のアルバム全てCDで持ってますが、2006年以降は活動を休止しているのか新作の噂を聞きません。気になりますね〜 ちなみに曲は2006年のサードアルバム「True Indeed」に収録されています。
(追記おわり)



ボブ・ディランの『ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア』です。昔深夜テレビで遠藤ミチロウさんがギター一本でこの歌をオリジナルの日本語歌詞にアレンジして熱唱してたのがきっかけで原曲が気になり、ボブ・ディランの原曲が収録されているアルバム(映画『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』のサントラ)を買った覚えがあります。ミチロウさんバージョンはヘビーな暗黒パンクな感じの歌詞にアレンジしてましたが、ボブ・ディランの原曲のほうの歌詞はベトナム戦争を憂う反戦歌です。ミチロウさんが『ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア』を熱唱していた件の深夜番組は90年代初頭の『詩人ナイト』と銘打った特番(テレ朝だったかフジだったか失念)で、どこから見つけてきたのかキャラの濃い素人詩人達が自作の詩を魂を込めて朗読し、それをミチロウさんをはじめリポーターの東海林のり子さんなど数人の審査員が評価をくだして最後に優勝者を決める、という感じの番組でした。出演した素人詩人の中にはドリアン助川率いる結成したばかりで無名だった時期の「叫ぶ詩人の会」もいてインパクトのある番組でした。



以前にもチョイスしましたが、反戦歌繋がりでサイモン&ガーファンクルの『スカボロー・フェア』です。反戦歌といえば、この曲も印象深いですね。といってもイデオロギー色を前面に出さずにポエティックに表現しているので、難しいことを考えずとも雰囲気に浸れる名曲ですね。美しい旋律のイギリスの伝統民謡をベースに、ポール・サイモンの反戦の詩が輪唱のように重なるところが奥深いです。この曲もベトナム戦争への憂いを歌っていて「すでに目的を忘れた戦争のために兵士たちは戦う」というような厭世的な反戦の詩も魅力的ですが、ベースになっている民謡の詩も不思議なテイストでユニークですね。遠くにいる恋人に「針を使わずに縫い目の無いシャツを作って欲しい」と不可能なことを注文するような歌詞、それに続けて「パセリ、セージ、ローズマリー、タイム」と、ハーブの名前を呪文のように羅列する奇妙な構成が謎めいています。できないことをかつての恋人に頼むくだりは、もう心が離れてしまって恋人に戻ることは無理だということを遠回しに伝えているのでしょうか。ハーブの羅列は、魔除けの意味があり、強い香りを嫌う魔物を祓うためのもの、という説もあるようです。

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2020年11月25日

【音楽】ふと聴きたくなった曲集(ストレイキャッツ、リオ・ローマ、ターン・オーバー etc)

ふと聴きたくなった曲をノンジャンルで雑多に選んでみました。



るんるんStray Cats「Rumble in Brighton 」
るんるんStray Cats「Wild Saxophone」
シビれますね〜 ストレイキャッツは老舗の米国のロカビリーバンド。以前はロカビリーというとどうも古くさい≠ニいう先入観があって食わず嫌いだったんですが、改めて聴いてみるとそんなことはなく、ものすごくカッコイイですね。力強いドラムと骨太のベースにシビれます。フリーキーなサックスがかっこいい「Wild Saxophone」は、R&Bのギタリスト、ロイ・モントレル(Roy Montrell 1928-1979)の曲「That Mellow Saxophone」のカバーなんですね。

メモ参考リンク
Roy Montrell 「That Mellow Saxophone」



るんるんTeenCats「Brand New Cadillac」
この曲(1991年)もノリノリのかっこいいロカビリーです。ティーンキャッツは1984年にノルウェーで結成されたロカビリーバンド。この曲の影響なのか、キャデラックっていかにもロカビリー感のある車ですね。この曲のオリジナルはヴィンス・テイラーの「Brand New Cadillac」(1959年)で、ティーンキャッツだけでなく、ストレイ・キャッツやクラッシュなどいろいろな著名バンドがカバーしていて聴き比べるのも楽しいですね。

メモ参考リンク
オリジナル曲
Vince Taylor and His Playboys 「Brand New Cadillac」



るんるんTurnover「Curiosity」
るんるんTurnover「What Got In The Way」
るんるんTurnover「Flicker And Fade」
最近知ったのですがすごくいい感じのバンドですね。Turnoverは2009年に結成されたヴァージニア州のインディーロックバンド。4枚のアルバムを出してますが、どの曲もクオリティが高く、ほとんどハズレ無しな感じで、安定した実力と才能を感じます。



るんるんRio Roma「Te Quiero Mucho」
るんるんRio Roma「Mi persona favorita」
聞こえてくるそばから耳に馴染んでくるような気持ちいいエモーショナルなポップソングです!リオ・ローマは2008年にデビューしたジョセ・ルイス・オルテガ・カストロとラウル・オルテガ・カストロの兄弟によるメキシコのポップデュオ。気持ち良さのツボを突きまくる心地いいメロディに癒されます。なんでメキシコなのにリオとローマ?と一瞬思いましたが、リオ・ローマ(Río Roma)というユニット名は「Oír Amor」(愛を聞く)の逆さ読みからきているようです。面白い洒落っ気ですね。



るんるんTom Waits「Singapore」
西洋人がアジアをテーマにした曲には、アジアっぽさというのを非アジア人が独特のエキゾチシズムとして表現する面白さというか、外から見たアジアのイメージを再確認しているような、不思議な魅力がありますね。トム・ウェイツのこの曲「シンガポール」もそんな感じで、行き場のなくなった主人公があてもなくシンガポールに流れ着いた様を歌っていて、街の暗部を彷徨う雰囲気が怪しくてぞくぞくしてくる曲です。暗黒のカーニバルな感じの、廃墟の遊園地に流れてるとハマりそうな、ガレージ感のある奇妙なリズム感がたまりません。今やシンガポールといえばGDPも世界2位の世界で最も発展している国のひとつですから、実際はこの曲のような怪し気なイメージはもうないように思いますが、ともあれ西洋人が異国の言葉が渦巻く猥雑で活気のある異世界に迷っている感じがうまく表現された曲だと思います。



るんるんMurray Head「One Night In Bangkok」
80年代のヒット曲「ワン・ナイト・イン・バンコク」です。西洋人がアジアをテーマにした曲というと、細野さんのカバーでも知られる「香港ブルース」やあがた森魚さんのカバーした「上海リル」など思い出されますが、この「ワン・ナイト・イン・バンコク」もエキゾチックで奇妙なテイストの曲です。時代を感じさせるシンセのアレンジも妙にハマっていて味がありますね。



るんるんJean Pierre Mirouze「Sexopolis」
フランスとデンマーク合作のエッチな映画『集団結婚(Le Mariage Collectif)』(1971年)のサウンドトラックのようですが、音楽はすごくファンキーでアーティスティックな感じですね〜 フリーキーなオルガンのサイケ感がたまりません。欧州の60〜70年代のポルノやホラー系のキッチュな映画のサントラってなにげに掘り出し物の名盤が多いイメージがありますね。話は変わり余談ですが、日本の漫画文化は表舞台のジャンプやマガジンだけが支えてきたわけではなく、ガロやCOMなどのマイナー誌がその表現の可能性の裾野を広げていった部分も大きいと思ってます。しかし、そうしたマイナー誌出身の漫画家は発表の場が少ないので、おのずとエロ劇画誌に流れていき、そのせいか70〜80年代のエロ漫画はやたらアートがかった先鋭的な作品を生み出してきました。当時のアートなエロ漫画家というと思いつくだけでも、いつきたかし、宮西計三、ひさうちみちお、丸尾末広、蛭子能収、坐磨屋ミロ(ざまやみろ)、牧村みき、吉田光彦などなど、錚々たる顔ぶれが並びます。独創性のある個性的な作家がエロ漫画を描いていたのは、当時のエロ雑誌は裸や性行為の描写があれば物語の内容は作者の自由というアバウトな編集が主だったためだといわれてますが、こうした事情が日本の漫画表現の層を厚くしてきたのでしょうね。欧州の60〜70年代の音楽が、ポルノやホラーのような色モノ系のジャンルに掘り出し物が多いのも、おそらくそうした日本漫画の事情と似たところがありそうですね。たんなる想像ですが。



るんるんThe Holy Mackerel「The Golden Ghost of Love」
るんるんThe Holy Mackerel「Wildflowers」
るんるんThe Holy Mackerel 「The Lady Is Waiting」
ブルーグラスな感じとフォークなテイストとサイケ感の入り交じったユニークでノスタルジックなテイストがいいですね。ホーリー・マッカレルは1968年に結成し同年に解散したアメリカのロックバンド。活動期間が短命なのは、人間関係のもつれとか?と思って調べてみたら、どうもそういうことではなく、このバンドがすでに活動中だった複数のバンド(ジェファーソン・エアプレインなど)のメンバーが集まって結成したセッションバンドであることが理由のようですね。バンド名をタイトルに冠した唯一のアルバムは、粒ぞろいで名曲の多いなかなかの傑作です。

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posted by 八竹彗月 at 00:23| Comment(5) | 音楽

2020年09月29日

【音楽】ソウル・ドラキュラ!(エキゾチック音楽の愉しみ)

ふとしたことで出会ったタイの60〜70年代のバンドのコンピレーションCD「Thai Beat A Go-Go」というシリーズにハマったのをきっかけに、懐かしの曲とかお気に入り曲などを中心にアジアンな感じのエキゾチック感のあるサウンドをテーマに集めてみました。

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るんるんP.M. Pocket Music「Kratae」
60年代のタイのバンドのモンドでグルーヴィーな曲。出だしの怪し気なショッカー感がたまりません!60年代のタイのレア音源を集めたコンピレーションアルバム「Thai Beat A Go-Go vol.1」の収録曲。「Thai Beat A Go-Go」シリーズ、vol.3まで出ていますが、アルバムを通じて程よく洋楽のヒット曲のカバーが混ざっているので、コテコテの異国の音楽という感じではなく、あまり構えなくても抵抗無く聴きやすいのが魅力ですね。マーティン・デニーや山下毅雄サウンドなどが好きな方はハマるのではないでしょうか。タイの音楽というのは全く未知の世界でしたが、こうして聴いてるとけっこう魅力的ですね〜 日本の怪しいレア音源を蒐集している『幻の名盤解放同盟』が発掘したマリア四郎を知った時と同等の衝撃を受けました。



るんるんJump Jump「Yok Yok」
60年代タイのレアグルーヴ。マンボなリズムと「ヨッヨッヨッヨヨ」と不思議なフレーズが耳に残りますね。古い音源のいい具合にノイジーな雰囲気がモンドな味わいを深めています。コンピレーション「Thai Beat A Go-Go vol.2」の収録曲。



るんるんDon「Soul Dracula」
続けてタイの70年代サウンド。「Thai Beat A Go-Go vol.3」の収録曲。ヤマタケ感というか、特撮ヒーロー感というか、怪しくソウルフルな感じがかっこいいですね〜 この曲は70年代に活躍したフランスのバンドHOT BLOODの同名のヒット曲「ソウル・ドラキュラ」のカバーで、HOT BLOODのこの曲は当時日本でも大ヒットしたようです。原曲もそうとう怪し気ですが、タイのカバーもオリジナルを軽く凌駕する怪しさで面白いですね。

メモ参考リンク
HOT BLOOD「ソウル・ドラキュラ」



るんるんMartin Denny「Firecracker」
YMOの曲でお馴染みの「ファイアークラッカー」のオリジナルです。マーティン・デニー(Martin Denny 1911〜2005)はアメリカの音楽家。エキゾチカ・サウンドの代表的なアーティストですが、日本ではやはりYMO経由で知る人も多いのではないでしょうか。「ファイアークラッカー」は中国の祝い事で鳴らす爆竹をイメージしたユニークでグルーヴィーな曲で、マーティン・デニーの曲の中でも傑出した名曲ですね。細野さんが惚れ込んだのもうなづけるエキゾチカの名曲だと思います。というか、この曲が世界に広く知らしめることとなったのはYMOの貢献もけっこう大きいんでしょうね。



るんるん林笛「午夜单车」
スウィングジャズ風の軽快なギターが気持ちいいモダンな曲です。林笛(リン・ディー 1975〜)は中国上海のミュージシャン。数年前に聴いた中国の現代のポップスを集めたコンピレーションで知った曲です。アルバムもあるようなのでそのうち聴いてみたいですね。



るんるん許冠傑(サミュエル・ホイ)「半斤八两」(Mr.Booのテーマ)
懐かしの1976年の香港のコメディ映画『Mr.Boo! ミスター・ブー』(原題:半斤八两)のテーマ曲。曲の途中に入る犬の鳴き声っぽい音が印象的ですが、これが本当に犬の声なのか、もしかしたら香港だけにヌンチャクの風を切る音とか?などとずっと気になってました。和訳を見ると「上司はいつも犬のように吠えている」という歌詞の後に例のSEが入るので「アノ音は犬(という意図のSE)でよかったんだ!」とやっとスッキリしました。ユーモラスな曲調で、聴いてると楽し気な気分にさせてくれますが、歌詞は不景気な毎日への愚痴がえんえんと語られている感じなんですね。斎藤ひとりさんの言うところの「地獄言葉」をふんだんに盛り込んだ歌詞ですが、悲壮感がないところがいいですね。外国の曲って歌詞を知ってイメージとのギャップで二度美味しい作品ってけっこうありますね。ちなみに原題の「半斤八两」は中国語で「似たり寄ったりでたいしたことがない」を意味するようです。斤と两は中国の重さの単位で、昔の中国の計量法では一斤が十六两だたっため、半斤と八两は目方が同じ、という所からきている言葉のようです。「五十歩百歩」よりくだけたニュアンスなのでしょうか。なかなか洒落てますね。

メモ参考リンク
Mr.Booのテーマ「半斤八两」の和訳(yahoo!知恵袋)



るんるん鳳飛飛「太湖船」
鳳飛飛(フォン・フェイフェイ 1953〜2012)は台湾の歌手、女優。曲は一昔前にサントリーの烏龍茶のCMで使用されたことでも知られる中国の民謡「太湖船」です。広大な湖を静かに進む一隻の船を詠う風流な歌詞と楽曲で、けっこう有名な曲のようですが、作曲者や制作年は不明だそうです。

メモ参考リンク
桃源郷・東洋のユートピア幻想
桃源郷をテーマにした記事で以前「太湖船」に触れた部分があるので、一応リンクしておきます。



るんるん江戸川蘭子「上海リル」
江戸川蘭子(1913〜1990)は、松竹歌劇団などで活躍した昭和の女優、歌手。あがた森魚の初期の傑作アルバム『 噫無情 ( レ・ミゼラブル ) 』(1974)にこの曲のカバーが収録されていて、それがきっかけで知った曲でした。「上海リル」は昭和の懐メロというイメージでしたが、オリジナルは1933年のアメリカ映画『フットライト・パレード』の主題歌として作られた曲のようです。そういえば似たような題名の歌に「上海帰りのリル」というのがありますが、これは「上海リル」に後年影響を受けて作られた日本のオリジナルだそうです。上海というとアニメ「ジョーカー・ゲーム」などで描かれてるような、妖しくエキゾチックな魔都というイメージがありますが、「上海リル」もまさに日本人にそういうイメージを定着させた一曲ですね。まぁ、上海は世界有数の大都市ですし、日本人も多く住んでるようなので、実際は普通に大都会な感じなのだと思いますが。

メモ参考リンク
Footlight Parade (1933) – Shanghai Lil (Full Scene)
映画『フットライト・パレード』での当該シーン。
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2020年02月28日

【音楽】ヴィンテージなかっこいい曲など

ふと聴きたくなった昔のかっこいい曲とか、陽気で楽し気な曲などを集めてみました。
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るんるんSharon jones & the dap kings「100 days 100 nights」
めちゃくちゃかっこいい曲ですね。ブルージーでソウルフルな骨太のグルーヴ感にグッときます。シャロン・ジョーンズ(1956〜2016)はアメリカのソウルシンガー。貫禄のある重厚な歌いっぷりにシビれますが、最初のアルバムをリリースしたのは40歳になってからという、比較的遅咲きのシンガーのようですね。



るんるんThe Flamin' Groovies「Kicks」
以前青山にあったレコードショップ、パイドパイパーの閉店セールでなんとなく買ったフレイミン・グルーヴィーズのアルバムにこの曲が収録されていて、このグルーヴイーでエモーショナルな力強いロックの感触にシビれて何度も聴いた思い出があります。パイドパイパーは、当時職場の先輩に連れて行ってもらった店で、音楽通が集まる店だということくらいしか知りませんでしたが、wikiなど見ると、ピチカートファイヴの小西さんなども常連客だったりしたすごい店のようで、無くなる前に足を運べていい思い出になりました。

paul revere & the raiders「Kicks」
「Kicks」のオリジナルは60年代に活躍したロックバンド、ポール・リヴィア&ザ・レイダーズで、こちらもヴィンテージな味わいでなかなかシブイですね。



るんるんBoppin'B「One Step Beyond」
「ワン・ステップ・ビヨンド」といえば大ヒットしたマッドネスのバージョンが広く知られていますが、ドイツのバンドBoppin'Bによるこのロカビリーなバージョンもすごくカッコイイですね〜 「ワン・ステップ・ビヨンド」のオリジナルは1964年に作られたジャマイカの歌手、プリンス・バスターによるものです。マッドネスの「チキチキ!チキチッチ!チキチッチ!」という舌打ちみたいな間の手は、スカっぽさを感じる独特の味わいがありますが、元祖がすでにやってたんですね〜 



るんるんFats Waller「The Minor Drag」
ファッツ・ウォーラー(1904〜1943)は米国のジャズピアニスト。軽快で陽気な中にノスタルジックでメランコリーな雰囲気もあり、味わい深い曲ですね。現代のいくつかのバンドがカバーしているので聴き比べるのも楽しいです。
Wildcat Jass Band「Minor Drag」
Guillaume Nouaux feat. Esaïe Cid「The Minor Drag」



るんるんLem Winchester「Both Barrels」
かっこいい曲ですね〜 レム・ウィンチェスター (1928〜1961)は、米国のジャズ ビブラフォン奏者。低音を気持ちよく刻むベースに乗って、フルートやビブラフォンといったレトロでサイケ感のある音が夢のように踊っていてとても気持ちいい曲ですね。ジャズはそれほど頻繁には聴かないこともありレム・ウィンチェスターは最近知ったのですが、かなりドラマチックというか特殊な生涯を送った人らしく、悪のりしてロシアンルーレットを試みたせいで32歳の若さで他界したということです。無鉄砲で刹那的な感じがいかにも伝説のジャズミュージシャンっぽい逸話ですが、つまらない行為でせっかくの才能を台無しにしてしまうのはやはりもったいないことです。ロシアンルーレットという、6分の1で死ぬゲーム、これをチャレンジする人は「でも6分の5で死なないゲームでもあるじゃないか」と思いもうとするのでしょう。確率というのは不思議な概念で、たとえ1億分の1でもしょっぱなから当たり≠引く可能性があります。確率は予測する段階で生じる「起こりやすさ」の度合いですが、起こりにくい事象も起きてしまえばそれが全てです。確率は結果を変えることはできませんから、あらためて「君子危うきに近寄らず」を肝に銘じたいものですね。レムが6分の1の不幸を当ててしまったその日は、奇しくも13日の金曜日だったそうです。



るんるん「Yeah, Baby」Jack McDuff
オルガンのレトロ感が気持ちいいですね。これもサイケ感のあるムーディーでかっこいいジャズです。ジャック・マクダフ(1926〜2001)は米国のジャズ・オルガン奏者。サックスはジミー・フォレスト、ビブラフォンは上記でも触れたレム・ウィンチェスターです。



るんるんElla Fitzgerald「Air Mail Special」
エラ・フィッツジェラルド(1917〜1996)のテクニカルな超絶スキャット、聴いてるだけでテンションが上がってきます。スキャットの起源は、ルイ・アームストロングがレコーディング中に歌詞を忘れてしまい適当に歌ったNGテイクがスタッフにウケて、そのまま使用されることになったというユニークな逸話があるようです。そういえば、アニメ「あしたのジョー」の主題歌で、「だけど、ルルル〜ルルル〜」という部分がありますが、あれも歌手の尾藤イサオが歌詞を忘れてしまいルルル〜と歌ったもので、それを聴いていた作詞をした寺山修司がそのNGテイクを気に入ってしまい、「僕の歌詞よりこっちのルルルのほうがいいね!」という流れになったとかいう話がありましたね。こうした逸話は、どこか創作の真理を突いているところがあって好きなエピソードです。ミスをミスとして片付けないで、むしろそこに新たな価値を発見することができる人こそ本物の天才なのでしょうね。



るんるんMichel Delpech「Pour un flirt」
日本でもなじみ深いミッシェル・デルペッシュの往年のヒット曲、邦題は「青春に乾杯」。楽し気で陽気な曲ですが、ためしに翻訳かけてみたら浮気相手といちゃいちゃして舞い上がっている男の気持ちを歌ったテンション高めの節操のない歌詞で、よけいにこの曲が好きになりました。
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2019年12月11日

【音楽】ノスタルジックな気分

冬の夜長になんとなく聴きたくなった曲や、最近見つけたいい感じの曲などを選んでみました。
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るんるんMarden Hill「Spanish Slalom」
るんるんMarden Hill「Curtain」
1988〜1997年に活躍したネオアコ系バンド、マーデン・ヒルのジャジーでダバダバな逸品。ダバダバなスキャットが大好きな私ですが、マーデン・ヒルの「Spanish Slalom」は個人的に究極のダバダバスキャット傑作選の5本の指に入れたいお気に入りです。


るんるんCarole King「It Might As Well Rain Until September」
気持ちいい60年代ポップスですね。キャロル・キングといえば1971年に発表された超名盤のセカンドアルバム『つづれおり(TAPESTRY)』の印象が大きく、心に染み入るフォークシンガーのイメージが強かったのですが、「つづれおり」に行き着く9年前の1962年に発表されたこの曲がたまたま聞いてたコンピレーションに入っていて、勝手に抱いていたキャロルのしっとりとしたメランコリックなイメージとはまた違った、その陽気で純真なテイストに新鮮なものを感じました。


るんるんNuits blanches「Song for the Movie」
2014年のフランス映画「Libre et assoupi」のサウンドトラックに収録されている癒し系の楽しい曲です。ウクレレの響きが可愛らしいです。


るんるんThe Zombies「This Will Be Our Year」
るんるんThe Zombies「I Must Move」
ゾンビーズは定期的に聴きたくなるバンドのひとつです。60年代の洋楽はビートルズをはじめキンクス、ストーンズ、ドアーズ、ボブ・ディラン、サイモン&ガーファンクルなどなどポピュラー音楽の黄金時代のような感じですが、個人的に一番好きなのはゾンビーズです。キャッチーで聴きやすい耳に馴染む曲が多く、ノスタルジックな別世界に一気に引き込むようなその個性は心を掴んで離しません。


るんるんCookies「Foolish Little Girl」
男を泣かす気まぐれ少女の恋愛を歌ったいかにも60年代のアメリカンドリームを感じる「ルージュの伝言」ぽいノリの楽し気な曲です。クッキーズは50〜60年代のアメリカの黒人女性ボーカルグループ。この曲は同時代のザ・シュレルズの曲のカバーで、オリジナルのほうも良いのですが、どちらかというと個人的にはこのクッキーズのカバーのほうが好みです。


るんるんStelvio Cipriani「Mary's Theme」
るんるんStelvio Cipriani「Femina Ridens (Versione Base Strumentale)」
どことなくルパン三世1stシリーズに出てきそうなモンド感のあるムーディーさが気持ちいいですね。ステルヴィオ・チプリアーニ(1937-2018年)はイタリアの作曲家。調べてみるとチプリアーニは、「男と女」「ある愛の詩」などで知られる有名な映画音楽の作曲家フランシス・レイとの間で盗作疑惑を巡って一騒動あったようですね。レイの「ある愛の詩」チプリアーニの曲「ベニスの愛」をパクった作品だとして、チプリアーニが激怒し抗議した一件があったようです。大抵の場合、こういうのは揉めに揉めて泥沼の戦いに発展していくパターンがよくありますが、この件ではお互いに両親がイタリア人ということもあり、同胞と争いたくないとレイはあっさり非を認め謝罪したそうで、その潔さに感激したチプリアーニは訴えを退けすぐに和解したそうです。子供の躾に「ごめんなさい」がちゃんといえる子に育てる、というのは定番ですが、実際には大人でもなかなかこれが上手くできる人はいませんから、そういう所も含め、素直にすぐ謝罪できるレイも、それを気持ちよく許すことができるチプリアーニも音楽だけでなく人間的にもかっこいいですね。


るんるんInner Circle「Games People Play」
先日の記事で取り上げたメル・トーメの「Games People Play」ですが、この曲って
ジョー・サウスのヒット曲「Games People Play」のカバーなんですね。ジョー・サウスのほうはカントリーフォーク調で、メル・トーメはジャズファンクな感じで雰囲気が全然違うのでしばらく気づきませんでした。「Games People Play」といえば、一番有名なのはこのインナー・サークルのレゲエ調のカバーでしょうね。インナー・サークルのバージョンは南国テイストな陽気さに癒されますね。


るんるんChopin「Nocturne op.9 No.2」
ショパンの有名な曲のひとつノクターン(夜想曲)第2番です。CMやドラマなど映像作品のBGMに使われる事が多い印象がありますね。個人的には赤川次郎原作の懐かしのサウンドノベルゲーム「夜想曲」に使われてたのを思い出したりしました。また個人的な思い入れのある大好きなアドベンチャーゲーム「クロス探偵物語」のエンディングもこの曲でしたね。そういえばアニメ「少女終末旅行」の最終話にも使われているようで、ちょうど今話数の半分くらいまで見てたところだったのでどんな場面で使われるのか楽しみです。「少女終末旅行」は、終末戦争後の廃墟と化した無人の世界を二人の少女がのんびりと徘徊する一風変わったロードムービー的な作品で、派手な作品ではないものの、意味ありげな奇妙な建築物を探索していくようなシーンが多く、ゲーム「ICO」をプレイしているような、妙なヒーリング感のある作品で面白いですね。終末戦争後の世界というと北斗の拳のような殺伐とした世界をイメージしがちですが、こういう描き方もあるんだなぁと感心しました。
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posted by 八竹彗月 at 02:53| Comment(0) | 音楽