2012年12月23日

至福のゲーム

Wiiプレゼントシリーズとは?
Wiiをプレゼントされて喜ぶ世界各国の子供たちを撮影したホームビデオが数年前からYouTubeにアップされ、日本とはケタ違いの子供の歓喜のアクションに注目が集まりました。それらの動画は『Wiiプレゼントシリーズ』と呼ばれているようです。見てて幸せな気持ちになります。

Wii をゲットして歓喜する子供たち 総集編
誰かの言葉に「幸福について考える者は不幸な者たちである」というのがあったと思いますが、まさしく、「幸福」とは何か?という宗教的でもあり哲学的でもある永遠の難問に対する答えは、理屈で考えてもナンセンスで、このような動画の子供たちのように、実にシンプルなものなのだろうな、という実感を感じます。幸福とは考えるものではなく感じるもので、それは日々の生活の中のあらゆる場面で起こりうる奇跡なのだろうなぁ、と思わせてくれます。

こういう動画を見てると、ゲームについていろいろ思い出したり考えたりしてしまいます。そういうわけで、好きなゲームの話をだらだら書こうと思います。ほとんどはゲームファンなら誰でもよくご存知の作品ばかりですが、自分の中でのベストは以下のゲームで、これらは何度もプレイするほどハマったものだけを挙げました。お薦めリストというほど客観的なリストじゃないので、たんなる感想文と思ってください。最近はあまりゲームをやらないので古いものが多いです。ひさびさにプレイしたのは『風ノ旅ビト』で、これは以前レビューしたので詳しくは書きませんが、これも自分の中では稀に見る大傑作のひとつです。宗教的な超越体験をゲームでプレイヤーに体験させてしまうような作品で、ゲームというのはこんなにも可能性が秘められたジャンルなのか!?と驚愕し感動しました。

※以下対応機種の表記は自分のプレイ環境のことで、実際に対応してる機種を全て表記したものではありません。

『どろろ』発売元・セガ (プレイした機種・PS2)発売年・2004年
原作より先にこのゲームをやりました。あまりの面白さにクリア後に手塚治虫の原作を読みました。原作は1967年に開始されましたが少年漫画にしてはとても重い内容だったため当時は受け入れられず不運にも尻切れで連載が終わってしまい事実上の未完の作品となっています。このPS2版のゲームは原作のその後もオリジナルでシナリオが追加されており、「もうひとつの『どろろ』」として素晴らしい作品になっています。ストーリーは若干変更されてる部分がありますが、改悪ではないように感じました。声優の演技も素晴らしく、システムもマップもなかなか面白くできています。個人的に気になるマイナス点はロードの長さくらいです。

『バイオハザード4』カプコン (PS2、PS3、Wii)2005年〜2011年
世界的人気を誇るバイオハザードシリーズの4作目。言わずと知れた傑作。ゲーム史上屈指の名作といえるでしょう。好き過ぎてPS2、PS3、Wiiの3つのハードそれぞれのエディションのバイオ4をやりました。3つともすべて隠し武器ゲット。一本道のマップのくせにかなり戦略性に自由度があり、救済措置も多く素晴らしいシステムで、未だに根強く支持されてる理由も納得の超名作です。ニコ動にアクセスする理由のほとんどはバイオ4関係の実況や攻略関係だった時期がありました。ナイフ縛りをはじめとするバイオ4の縛りプレイ動画はハマりました。マーセは全キャラで未だに6万前後で、たまに10万超える程度の実力です。バイオシリーズはナンバリングタイトルとコードベロニカをプレイしました。6はまだやってません。6より先に、気になっている往年のアウトブレイクをプレイしてみたいです。

『サクラ大戦』セガ (SS[セガサターン]、PS2)1996年
このシリーズは4までやりましたが、好みなのは1と2です。3、4もゲームとしては面白いのですが、舞台が外国になるので、帝都東京を舞台にした大正ロマンとスチームパンクという部分から少し逸れてしまったのが個人的には残念だったところです。シナリオはとくにマニアックな蘊蓄は無く、普通のエンターテインメントになっています。ゲームの流れはアドベンチャーパートと戦闘パートが交互にある感じです。戦闘は正方形の升目にそってキャラの個々の機体を動かして敵とターン制で戦うシミュレーションシステムで、ゆっくり戦略を練りながら遊べるのでけっこう楽しいです。

『ブルーシード 〜奇稲田秘録伝〜』セガ (SS)1995年
原作の漫画はアニメ化もされてるようですが、どちらも未見です。ゲームはカードバトル形式なんですが、花札のような感じで絶妙な偶然性と戦略性があって楽しいシステムです。シナリオが諸星大二郎風味の伝奇ものなのもツボでした。日本各地に出現する「荒神」と呼ばれる太古の鬼神を人知れず討伐していく警察組織「国土管理室」のメンバーを中心に日本神話をモチーフにした伝奇ロマンが展開されていきます。主人公の女の子がバトルシーンでこれでもかとパンチラしたり、日本各地に隠された動物柄の女児パンツを一定枚数集めると裏技が使えるようになるというへんてこなシステムなどもユニークです。ドット絵のマップも楽しく、音楽もいい感じです。

『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄』チュンソフト (PS2)2002年
シリーズ全てプレイしており当然1も好きですが、シリーズ中では2が最も好みです。1の舞台は雪国のペンションですが、2の舞台は孤島の怪しげな館となっています。2の最大の魅力は本編よりも充実したサブシナリオです。オマケシナリオという次元ではなく本編並みに力がはいった作りのものばかりで、サブシナリオのためだけに用意されたエフェクトやグラフィックも多く、とても贅沢な作りです。とてもハマってしまい金の栞が出るまでやって、2はほぼ味わい尽くしました。2は推理ものが好きな人より、伝奇ホラーが好きな人にお勧めしたいゲームですね。サブシナリオへの分岐は、あいかわらず必然性のない選択肢から入っていくので、私はズルして分岐ポイントはネットでカンニングしました。本編もそれなりに面白いですしサブシナリオはさらに面白かったですね。『陰陽編』『底蟲村編』あたりが好みで、中でも寺山修司の実験映画を思わせる『妄想編』の狂気をはらんだ演出が凄過ぎです。これにはとても感銘を受けました。

『街 〜運命の交差点〜』チュンソフト (PS)1999年
絵でなく写真をメインにしたグラフィックで、当時はそれもかなり目新しい試みだったように思います。思ってたより違和感はなく、実写のグラフィックも意外にハマるんだな〜と感心した覚えがあります。当初の売り上げは大ヒットとまではいかなかったものの、その作品の完成度の高さに根強く支持するファンも多く、2008年には後継的な作品『428 〜封鎖された渋谷で〜』が発売されます。こちらもなかなかの佳作で面白い作品に仕上がっています。
『街』は、渋谷の街を舞台に8人の全く別の主人公による個別のシナリオを平行して進めていくゲームです。それぞれの主人公の行動は、別の主人公の行動になんらかの影響を与え、それがお互いにゲームの進行を邪魔することもあれば、先に進むための必要条件にもなったりします。8人の主人公は、ホラー風、推理風、コメディ風、サスペンス風と、バラエティ豊かなそれぞれ個別のユニークなドラマがあり、どれもが充実して面白いです。中でも好きなシナリオは『オタク刑事走る!』と『七曜会』です。シナリオには、各キャラのシナリオにジャンプするためのキーワードや、TIPSと名付けられた用語解説へのリンクが貼られていますが、そうした用語解説さえもこだわりのある素晴らしい名文が多いです。ユーモラスなものからシリアスなものまで多彩ですが、例えばダンカン演じる『シュレディンガーの手』のTIPSのひとつにシナリオ中の「囲繞(いじょう)」という言葉を解説した以下の文章があります。ドキッとするような箴言ですね。
かこい、めぐらすの意味。われわれは常に何かに囲まれている。たとえば空気。たとえば人。たとえば抑圧。たとえば悪意。たとえば恐怖。たとえば憎悪。たとえば死。たとえば殺意。たとえば欲情。たとえば嫉妬。たとえば絶望。たとえば病。たとえば嫌悪。たとえば孤独。たとえば不信。たとえば愛。

『ファイナルファンタジーX』スクウェア (PS2)2001年
FFシリーズは7、8、9、10、12、13だけプレイしています。その中で最も好きなナンバーが10です。ちなみに次に8が好きです。もともと現実世界との接点の無い舞台である異世界ファンタジーは好みではなく、そうした舞台の多いRPGというジャンルはほとんど未開拓です。ですが10はそうした食わず嫌いのユーザーでさえ惹き込ませる魅力があります。往々にして異世界モノは独自の固有名詞があふれて、ファンタジーに馴染みの無いプレイヤーには世界観に浸りずらいハードルになるんですが、10の主人公は、まさにそうしたRPG慣れしていないプレイヤーの分身です。序盤主人公は「シン」と呼ばれる怪物の圧倒的な力により未知の世界に放り込まれてしまいます。未知の世界「スピラ」で主人公ティーダは、プレイヤーといっしょに「スピラ」がどういうものなのかを体験していくわけです。「スピラ」は、どこか東南アジアを思わせるところがあり、観光気分に浸れて気持ちいいです。音楽もとても素敵な曲ばかりです。主人公はブリッツボールという水球のような異世界の競技のプロ選手で、見栄っ張りで女好きの軽い男です。性格としてはしょっぱなから感情移入しづらいキャラなのですが、彼の軽さは徐々に先入観を持たずに問題と対峙する勇気に変わり、頼もしく成長していき、いつしか主人公を応援している自分に気づきます。バトルがターン制なのも好きな理由のひとつですね。急かされずに進めていけるシステムなので世界観をじっくり楽しませてくれます。

『クロス探偵物語』ワークジャム (PS)1999年
これも傑作ですね。すべてのキャラクターの個性が生き生きと描かれ、推理モノですが謎が解けた後でも何度もプレイしたくなる作品です。グラフィックは玉置一平の劇画調のタッチなのですが、これがまたとてもシックリはまっていて、使い回しできそうな同じアングルの絵でも毎回着てる服が変わったりなどの細かい演出があり、とことん丁寧な作りに感動します。全7話で、すべて面白いのですが、4話がゲーム要素の無いサウンドノベル、6話がダンジョンものというのは、バラエティ感を出すための無理矢理っぽい要素に感じました。でも、このような傑作にそういう不平を言うのはあら探しをしているような申し訳なさすら感じます。何度か続編の噂もありましたが、結局叶いませんでしたね。主人公黒須剣の父親の謎の死の解明というのが伏線にあり、それは続編以降で解明される予定でしたから、ファンとしては残念でなりません。

『EVE burst error』シーズウェア (SS)1997年
『EVE』シリーズの原点バーストエラーは、当初18禁アダルトゲームとして1995年にPC98版で発売されましたが、私のプレイしたのはPS2版のバーストエラープラスとサターン版です。PS2版はディスクの入れ換え作業がいらないので一番プレイしやすいですが、エッチなセリフや描写がとことん削られてやや不自然なところがあり、サターン版のほうがまだオリジナルに近いのかもしれません。この作品の醍醐味はぞくぞくするサスペンス描写で、貧乏探偵の小次郎と、内閣調査質に所属する敏腕エージェントのまりなのふたりのエピソードを交互に進めていくアドベンチャーものです。いたって際立った特徴の無いありふれた小都市の片隅で巨大な陰謀が忍び寄っていくムードが素晴らしい。選択肢の総当たりで進めていく一本道のシナリオなんですが、無駄な選択肢を選ぶ苦痛を感じさせることが無く、むしろ、変な選択肢を選んでナンセンスなキャラの独り言を聴くのが楽しさのひとつだったりします。『EVE』シリーズで菅野氏が手がけたのはバーストエラーのみで、他はそれぞれ別の方が脚本を書いていますが、シリーズそのもののファンでもあるのでほとんどプレイしています。『The Lost One』『ZERO』『TFA』、どれも楽しかったです。2006年の久々の新作『EVE new generation』は衒学サイエンスな蘊蓄がとても面白かったです。まりな編での癒し系キャラ本部長のボイスは名声優野沢那智さんが担当していましたが、先頃お亡くなりになってしまい、今後EVEシリーズではあの声が聞けないのかと思うと喪失感を感じます。

『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』エルフ (SS) 1997年
かつて「YU-NOは自分の中で駄作だったが、市場のポジティブな評価を知って自信を取り戻した」という菅野氏の発言があったようですが、個人的には菅野作品中の傑作中の傑作と言っても過言ではないかと思っています。その衒学的でミステリアスなシナリオは絶品でした。斬新なシステムのゲームでしたが、昔のゲームにありがちな不親切さが玉に傷で、シナリオ分岐などを間違えるとかなり面倒臭いことになります。私は、たまたま古本屋でゲットしたPC版の攻略本兼画集を見ながらクリアしました。カンニングしてでもクリアする意味のある素晴らしいシナリオでした。このような大傑作が現行ハードでリメイクされないのは権利関係などいろいろ事情があると思いますが、とてももったいないことだと思います。『EVE burst error』『YU-NO』以外では『デザイア』も好きな菅野作品です。

『ひぐらしのなく頃に・祭』アルケミスト (PS2)2007年
これも超有名な作品ですね。竜騎士07の出世作である同人ゲームのPS2リメイク版です。原作が発表されてから口コミで人気は拡大していき、商業的にもメディアミックス展開され、ついには映画化に至る大ブームとなりますが、その内容の過激さで社会問題のように騒がれたのは記憶に新しいです。この作品は一見推理ものであるかのようなノリがあるのですが、本質は推理ではなく世界観そのものにあります。いくつかのエピソードに別れていますが、この連作のような構成そのものにトリッキーな仕掛けがあるので、実際にシナリオを進めていってそこに気づいた時とても衝撃を受けました。作者による二重三重の仕掛けが張り巡らされていて、とても感動しました。序盤のノリは寂れた寒村で体験する伝奇ミステリーのような様相で、諸星ファンの私のようなプレイヤーには最初から心を鷲掴みされました。私が感じた難点は、主人公グループがたびたび「部活」と呼ばれる遊びを放課後などにするんですが、そこの描写がとても冗長なところですね。他にPS2版では原作の最終章が「祭囃し編」ではなくオリジナルシナリオ「澪尽し編」に入れ替わったのもちょっと残念な部分です。それ以外は大満足な傑作でした。今まで声優を気にしたことがなかったのですが、この作品で声優の見事な演技に感動して関心が高まりました。アニメ版は原作をけっこう端折っていますが、個人的にはそうした冗長さを省いていて見やすくなった美点のほうを評価したいです。

『御神楽少女探偵団』ヒューマン (PS)1998年
これと『続・御神楽少女探偵団』でひと繋がりになっている推理アドベンチャーです。以前江戸川乱歩の記事を書いたときにも取り上げましたが、これも好きな作品なのでリストに残そうと思います。少年探偵団の少女バージョンのような設定で、名探偵御神楽時人(みかぐら ときと)の元に集まった少女探偵たちの推理劇です。内容は昭和初期を舞台に乱歩的な猟奇犯罪を描く本格推理モノの複数のシナリオで構成されています。絵柄は可愛い感じのアニメ絵ですが、なかなか昭和レトロな雰囲気を上手く出しています。

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他にも好きな作品は多いですが、今回はとりあえず思いついた作品順にレビューしました。

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『ルール・オブ・ローズ』のレトロでロリータでシュールな世界は、ゲームというより芸術作品のようです。『ICO』もゲーム史に確実にその名を刻むであろう傑作ですね。
posted by 八竹彗月 at 10:04| Comment(2) | ゲーム
この記事へのコメント
>御神楽少女探偵団
ヒューマンの作品は、トワイライトシンドロームが大好きでした。ゲーム会社としてはプロレスゲームを最初に買って、その操作性を信用して買った(笑)のですが、シナリオの怖さと独特のドット絵が気に入り、そのシリーズを集めたり。
幽霊ものって好きです。零とか、いくつか持ってたかも。

御神楽少女探偵団は興味があったけど買う機会が無かったです。あ、でも、お化けが出るわけじゃ無いんですね...ちょっと残念。



>「ICO」
持ってるけど殆どやったことが無かったり。暇があったらやってみたいです。
Posted by t_aki(たみぃ) at 2013年01月02日 03:51
あけましておめでとうございます^^
トワイライトシンドロームは根強いファンのいる名作ということで、だいぶ前に中古で購入しているんですが、序盤あたりをプレイしたまま未クリア状態です。書き込みを拝見して思い出しました(^□^;

ホラー系ゲームは好きですが、私の場合は魔術系のオカルトに惹かれるのか、ホラーではサイレントヒルシリーズが好きですね。これは1〜4までやりました。「黒の断章」もクトゥルー神話をモチーフにした探偵モノという風変わりなシナリオが面白かったです。零は未クリアで、ラスボスで詰んだままです。

ICOは私もずっと途中までで止まって放置してたんですが、数年越しでなんとかクリアしました。ラストの演出も素晴らしく、クリアする充実感を味わえるゲームでした。
Posted by イヒ太郎 at 2013年01月06日 16:21
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