2012年02月12日

幼女図

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『乙女えはがき』年代不詳ですが、中原淳一の初期の画風を真似たタッチや紙やインクの感じから、昭和初期のものと思われます。画像は絵葉書を包むカバー。中には美麗な少女画があしらわれた絵葉書が6枚入ってました。

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松本かつぢのクルミちゃんもどきの幼女が描かれた版画のシール。

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おそらく幼女雑誌のお正月号の付録双六。画像はその一部です。タイトル部分を含め3分の1ほど右側が思いっきり破れているので判別できる部分だけで推測すると『人形双六』もしくは『お人形双六』というタイトルかと思われます。右から左へ書く横書きが現代のように左から右に書くようになるのは昭和15年が境になっているようですから、それよりも古いものと思われます。絵師は木村圭三となっており、これをヒントに調べてみると大正時代の画家らしいことが判明。となると、この双六も大正時代のものでしょうね。

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『尋常小学三年』昭和5年 文武堂発行。戦前の児童雑誌はプレミアものが多く、なかなか入手しづらいのですが、たまたま安くゲットできました^^ 中身もバラエティにとんだデザインやイラストで溢れていて豪勢な感じです。画像はその中の『シャボンダマ』というタイトルの見開きイラスト。三色のハッとする色使いが素敵ですね〜 満開の桜の下で可愛いおかっぱ少女がシャボン玉遊びに戯れるパラダイス感あふれる図像。昔の児童雑誌って夢に満ちあふれていて、癒されると同時に創作意欲をかき立てますね。この雑誌が出た昭和5年は、あの紙芝居の『黄金バット』が発表された年で、映画や演劇などの華やかな娯楽などで社会も活気づいていた時代のようですね。

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上記『尋常小学三年』にある自社広告。『幼女エバナシ』が気になりますね〜 ぜひともゲットしたいものですが、よほど巡り合わせが良くないと見つけれなさそうです。見つかっても多分かなりの高額プレミアがついていることが容易に予想できるのも辛い所(^□^;
posted by 八竹彗月 at 04:32| Comment(2) | 古本
この記事へのコメント
クルミちゃんパチモンは着せ替え紙人形なんかも見かけますが、キャラグッズ黎明期はパチグッズ黎明期でもあったんですねえ。少女のいたいけさをポップに記号化する「萌えデフォルメ」の源流はかつぢにこそあると睨んでるのですが、こういうパチモンの「描けてなさ」を見ると、いかにかつぢ絵が当時ワン&オンリーであったかが窺える、貴重な資料だと思います。どちらかというとティーン向け雑誌だった少女の友を買ってもらえない女児達が、駄菓子屋で買い求めたんでしょうかね。
Posted by スカイエイプ at 2012年02月12日 23:55
パチモンといえば、夢二全盛の頃は夢二っぽい作風のものが溢れたり、淳一全盛の頃は淳一っぽい画風の絵が溢れたりしてますが、かつぢも当時は相当な人気作家でしたから、見つけたときは、やはりという感じでした^^ たしかに、駄菓子屋にありそうな感じのシールですね。
河出書房新社の「らんぷの本」シリーズに「松本かつぢ」がありますが、読んでみると、かなり凄い人だったようですね。可愛らしい少女画を描いてるイメージとは逆の快活な江戸っ子だったみたいで、小さい頃は外で暴れないように親が絵を描かせたというエピソードが面白かったです。長谷川町子が4コマ漫画を描くきっかけも、かつぢの後押しがあったということで、現在に至る女流漫画家の活躍もかつぢの影響がけっこうあったようですね。この本に、先日ご紹介いただいたクルミちゃんの仕掛け絵が載ってました^^ クルミちゃんも、昭和10年代は叙情画風の繊細なタッチですが、だんだんと線が整理されてグラフィカルになっていく変遷も楽しいですね。
世田谷区玉川にかつぢ作品を常設してるギャラリーがあるようなので、一度見てみたいです^^
Posted by イヒ太郎 at 2012年02月13日 18:58
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