2017年05月09日

台湾の小1国語教科書

古本市で見つけた台湾の小学1年生用の国語教科書をご紹介します。レトロタッチの可愛い挿絵がいい感じです。

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「国民小学 国語(一年上級学期)」国立編訳館 1978年
70年代後半から80年代にかけて使われてた教科書のようです。漫画っぽくなりすぎず、写実すぎない、この絶妙な「教科書っぽさ」のあるタッチ、どこか心地よい郷愁を感じます。


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はじめて小学校で習う国語教科書の最初のページといったら、やはり爽やかな朝日の絵は定番なのでしょうか。日本の尋常小学校の教科書にもこんな感じのものがありましたね。

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小学校低学年の教科書といったら平仮名ばかりというイメージがあるせいか、難しそうな漢字ばかりの台湾の小一の教科書をはじめて見ると、ちょっとしたインパクトを感じました。まぁ、あちらは平仮名片仮名は無いので当たり前なのですが、いきなり画数の多い漢字がてんこ盛りの小一教科書を眺めていると、なんとなくSF的な異世界感覚を感じます。台湾、香港、マカオで使われている漢字は、大陸本土で主流の簡体字(1950年に制定された画数を減らした漢字)ではなく、日本の漢字より画数の多い文字が多い繁体字です。同じ漢字でも微妙な差異があって面白みを感じます。

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漢字にはすべてフリガナみたいなものが付いていますが、これは注音符号(ボポモフォとも呼ばれる)です。ボポモフォは中国語の発音記号なのですが、主に台湾で使われているユニークな発音記号です。中国語の発音を表すのは、英語のアルファベットみたいな記号で表現したピンイン(拼音)が主流ですが、ボポモフォで中国語を学ぶのも通っぽくて面白そうです。

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「小小鳥兒」は「小鳥」という意味です。ある漢字をふたつ繰り返す単語って、なんとなく、いかにも中国語という感じがしますね。そういえば「娘娘(ニャンニャン)」とか見た目が可愛い単語で、響きも可愛らしく、つい純真な美少女を連想してしまいますが、調べてみたら実際は「女神」「母」「貴婦人」「皇后」などの意味のようです。そもそも中国語で「娘」という言葉は「女性」あるいは「母親」の意味で、「若い」とか「幼い」という意味はまったくありません。そのように、同じ漢字を使っていても意味が違う単語などを調べるのも楽しいです。そういえば諸星大二郎の漫画『諸怪志異』に「眼光娘娘」という道教の女神が登場しますが、たしかに少女ではなく母性を感じる利発な妙齢の女神として描かれてましたね。

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台湾独特の中国語の発音記号、ボポモフォだけで書かれたページ。別世界の絵本を見てるような不思議感覚がたまりません。どこかマトリックスに出てくる似非カタカナっぽいテイストで、異次元感覚をかき立てるユニークな文字ですね。

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posted by 八竹釣月 at 05:59| Comment(0) | 古本
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