2016年04月25日

【音楽】私的プリンス名曲ベスト10

デヴィッド・ボウイに続いて今度はプリンスが急逝してしまいましたね。4月21日没、享年57才ですか、まだまだ活躍してほしかった気がします。音楽だけにとどまらずその個性的なセンスはけっこう感化されました。ペイズリー好きなところとか。音楽性の面ではプリンスの魅力はなんといってもその虚構感にあります。生々しい空想世界。生活感のある異世界。もっとズバリ言えばシュールな変態美の世界。歌詞もエロいわりに現実離れした不思議な雰囲気があり、ほどよく屈折した感性が唯一無二の独特の世界観をつくっていて、80年代の黄金期の作品群は目を見張る天才ぶりを発揮してました。

プリンスが大ブレイクするきっかけになったのは自伝映画と同名のアルバム「パープルレイン」(1984年)によってですが、ファーストアルバムは1978年の「For You」でその後4枚のアルバムが続き実に6年かけて「パープルレイン」に行き着いたわけで、それほどトントン拍子という感じではなかったようですね。個人的にプリンスは以前来日公演にも行った事もあるくらいファンでしたので、私的ベスト10を挙げてみようと思い立ちました。ファンといいつつも、全てのアルバムを聴いてはいなくて、私が聴いていたのはアルバム「1999」から1988年のアルバム「Lovesexy」までの6枚です。その前後のアルバムはほとんど聴きこんでないので詳しくありません。そうした事実を勘定に入れてご覧いただければと思います。いい加減なプリンスファンですので、プリンス入門のつもりではなく、かなり私的なメモという程度のものと思っていただいてかまいません。カッコ内はアルバム名と発表年です。

1位 Alphabet Street (「Lovesexy」1988年)
一番好きな曲を挙げるとしたらコレです。ユニークなパーカッションとギターのかっこいいカッティング、絶妙なラップなど、好みのツボをいくつも突かれる名品です。アルバムもジャケットアートからして花に囲まれて乙女チックなポーズをとる全裸のプリンス、というもので、すごいインパクトでした。

2位 Kiss (「Parade」1988年)
個人的に最もプリンスらしさのある曲だと思ってます。ねちっこいのにスタイリッシュなエロさ、キモくてお洒落、ファンクやR&Bのブラックテイストを残しながら未来的というか異次元的というか奇妙な音空間を構築していく類い稀なセンス、まさに天才の所行です。収録アルバムの「Parade」は「Around the World in a Day」と双璧を為す代表的傑作アルバムだと思います。「Parade」はとても統一感のあるアルバムで、通して聴いてると不思議な気分になります。他に収録されている「Do U Lie?」という曲もファンタジックかつ怪しいムードのある童謡っぽいノリで好きです。

3位 The Ballad Of Dorothy Parker (「Sign O The Times」1987年)
メランコリックな歪んだメロディが異空間に誘います。曲の構成やアレンジなど秀逸なヒネリがあって、個人的にプリンスの天才性をもっとも感じる曲です。曲のモチーフになっているドロシー・パーカーはアメリカの女流詩人の名前ですが、歌詞ではそのドロシー・パーカー本人を歌っているのではなく、同名のウエイトレスとの恋を歌っています。収録されているアルバム「Sign O The Times」はビートルズでいうと「ホワイトアルバム」みたいな感じのアルバムで、雑多にプリンスの世界がおもちゃ箱のように詰め込まれた感じの印象があります。アルバムとしてのカラーは弱いですが、個々の曲はとても魅力的ないい曲が多いです。

4位 When Doves Cry (「Purple Rain」1984年)
よほどコアなブラックミュージックファンでない限り、おそらくこの曲の大ヒットによってプリンスの名を知った人が大半なのではないでしょうか。いつ聞いても出だしのギターがむちゃくちゃカッコイイです。それにしてもキャッチーなノリとはほど遠いアーティスティックな曲調のこの曲がビルボードチャートをはじめ多くのチャートで1位に君臨したのは面白いです。邦題は「ビートに抱かれて」ですが、もっと原題を生かしたポエティックなネーミングにしてほしかった気がしますね。

5位 Tamborine (「Around the World in a Day」1985年)
最もプリンスらしいアルバムというと「Around the World in a Day」が筆頭だと思います。また分かりにくい例えですが、ビートルズでいえば「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のような立ち位置のアルバムで、最も脂ののっている時期の傑作アルバムです。このアルバムには「ラズベリー・ベレー」、「ポップ・ライフ」、「ペイズリー・パーク」などキャッチーさとプリンスらしいヒネリが絶妙な名品が収められていますが、私が特に注目したいのはこの「タンバリン」です。はじめて聞いた時、「ああ、この人天才なんだ」と反射的に納得させられた曲です。

6位 Housequake (「Sign O The Times」1987年)
ファンキーで奇妙なヒップホップ。カッコよさの中に絶妙に紛れ込む怪しい感じや、スタイリッシュな変態っぽさはプリンスの最大の持ち味ですね。

7位 Let's Go Crazy (「Purple Rain」1984年)
プリンスらしいアクを残しつつもノリのいい気持ちいいロックになっていてテンションが高まります。

8位 Little Red Corvette (「1999」1982年)
プリンスの代表的なバラードの傑作。切なくて美しい曲です。

9位 Raspberry Beret (「Around the World in a Day」1985年)
不思議な世界に誘(いざな)われるようなサイケ感あふれるヒット曲。楽しげでキャッチーな曲調ですが、どこか奇妙な味わいを感じるところがプリンスらしいです。

10位 Lady Cab Driver (「1999」1982年)
「パープルレイン」によってポピュラーミュージックの頂点に君臨することになるプリンスですが、その萌芽を感じさせる前作アルバム「1999」に収録されている曲です。8分超えの長めの曲ながらテンポのいいお洒落なファンクナンバーです。
posted by 八竹彗月 at 13:10| Comment(0) | 音楽
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: