2016年01月09日

機械の美学・2 「機械辞典」

前回は機械の造形美をうんぬんしながらも機械をテーマとした芸術を中心にした記事になってしまったところがあるので、今回は機械そのものの造形の美をテーマに、昭和13年発行の「最新機械辞典」から工作機械などのレトロマシーンの図像をご紹介します。

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『最新機械辞典』倉橋藤春:著 工業図書株式会社:発行 昭和13年(1938年)

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斜めに傾けたデザインがロシア・アヴァンギャルドな感じですね。辞典の後半は工作機械の広告が締めていますが、この広告部分の構成主義的なデザインも見所です。

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富士山を中央にシンメトリーに工作機械を紹介する大胆なデザインが面白い。

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タービンポンプの広告。どこか小学生向けの学習雑誌に載っている顕微鏡などの科学機器の広告を想像してしまいました。父親にタービンポンプをねだる少年のシュールな映像が思い浮かんできます。そういえば先日「世界タービン」というキテレツな曲を発見しました。ニューウェーブ系のミュージシャン平沢進による1990年の作品のようです。意味ありげでなさげな歌詞も独特ですが、そのPVのウゴウゴルーガ的というか、せがれいじり的というか、CG黎明期特有のチープでシュールで突拍子もない映像もじわじわくるものがあります。

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歯車はまさにメカニックな造形の象徴のような感じですね。物理的な動きを制御する機械の根幹的なパーツであり、インダストリアルなロマンを感じるアイコンでもありますね。

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かっこいいですね〜 この無骨な存在感がなんともいえません。

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辞典の解説図より。こういう図像を見るとついマルセル・デュシャンの独身者の機械(大ガラス)を連想します。

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「ユニバーサルミーリングマシーン」の広告。ミーリングマシーンとは工作物を切削する工作機械。


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こちらもミーリングマシーン。重量感と威圧感がすごいですね。

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標本のように並べられたスプリング。

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機械の名前のロゴデザインが、なんとなくゲバ文字や中国の簡体字っぽい雰囲気で面白いですね。

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底部排出型の遠心分離機。どことなくマルセル・デュシャンの「チョコレート粉砕器」を彷彿とします。デュシャンもまた機械をテーマにしたコンセプチュアルな芸術によって知られるダダイストでしたね。

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辞典の説明図の図像に色を付けて遊んでみました。
タグ:機械 古本
posted by 八竹彗月 at 03:48| Comment(0) | 古本
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