
たまたま新井薬師の近くを通ったら桜が満開になっていたのでぶらりと境内に。

雅子様のご成婚記念に植えられ「プリンセス・雅」と名付けられた新種の桜のようです。寺の外と中に一本づつあります。新井薬師(梅照院)は真言宗豊山派の寺院で、薬師如来と如意輪観音を祀っているだけに、眼病などの病状平癒祈願や厄よけなどの御利益があるとされているようです。

これは上記のとは別の木ですが、プリンセス・雅の隣に植えられていて、こちらも満開。ピンクの団子状に豪勢に開いた花と黄緑の初々しい葉の鮮やかなコンビネーションが奇麗です。

枝にギッシリと咲いています。なんか見てるだけで得した気分になってくる密度感です。

足を運んだタイミングが良かったのか、この日は人もまばらでゆっくり鑑賞できました。

これは新井薬師のではなく近所の公園に咲いてた桜です。見事な咲きっぷりです。

これはカンヒザクラという種類のようです。濃いピンクが豪華な感じです。花弁が下向きに垂れて咲くのが特徴で、下から見上げると壮観です。


道ばたの植え込みの椿も元気に咲いてて気持ちいいです。

椿といえば、こんな妙な感じのものもひとつ見つけました。

「花気色 娘・おんなたち」立木義浩 1985年 集英社 ("日本の心"現代日本写真全集5)
記事のタイトルはこのお気に入り写真集をふと思い出して引用しました。立木義浩といえば「イヴたち」「私生活 加賀まりこ」などの傑作で知られる写真界の大御所ですが、個人的に一番好きな作品集はコレです。「花気色」は、和のイメージを幻想的に、そしてエロティックに表現した傑作写真集で、鈴木清順の映画「ツィゴイネルワイゼン」を彷彿とするシュールで危険でそして艶やかなイメージの奔流に圧倒されます。この写真集は文庫版も出ているようですが、文庫よりもできれば大きい印刷で見て欲しい写真集ですね。

「細雪の女たち」立木義浩 新潮社 1983年
立木義浩は、この作品の2年前に「細雪の女たち」という写真集を発表していますが、こちらもなかなか良いです。それまでどこかヨーロッパ的でスタイリッシュな雰囲気の作風でしたが、これらのような和の表現力も天才的ですね。尊敬する写真家のひとりです。