


1988〜1997年に活躍したネオアコ系バンド、マーデン・ヒルのジャジーでダバダバな逸品。ダバダバなスキャットが大好きな私ですが、マーデン・ヒルの「Spanish Slalom」は個人的に究極のダバダバスキャット傑作選の5本の指に入れたいお気に入りです。

気持ちいい60年代ポップスですね。キャロル・キングといえば1971年に発表された超名盤のセカンドアルバム『つづれおり(TAPESTRY)』の印象が大きく、心に染み入るフォークシンガーのイメージが強かったのですが、「つづれおり」に行き着く9年前の1962年に発表されたこの曲がたまたま聞いてたコンピレーションに入っていて、勝手に抱いていたキャロルのしっとりとしたメランコリックなイメージとはまた違った、その陽気で純真なテイストに新鮮なものを感じました。

2014年のフランス映画「Libre et assoupi」のサウンドトラックに収録されている癒し系の楽しい曲です。ウクレレの響きが可愛らしいです。


ゾンビーズは定期的に聴きたくなるバンドのひとつです。60年代の洋楽はビートルズをはじめキンクス、ストーンズ、ドアーズ、ボブ・ディラン、サイモン&ガーファンクルなどなどポピュラー音楽の黄金時代のような感じですが、個人的に一番好きなのはゾンビーズです。キャッチーで聴きやすい耳に馴染む曲が多く、ノスタルジックな別世界に一気に引き込むようなその個性は心を掴んで離しません。

男を泣かす気まぐれ少女の恋愛を歌ったいかにも60年代のアメリカンドリームを感じる「ルージュの伝言」ぽいノリの楽し気な曲です。クッキーズは50〜60年代のアメリカの黒人女性ボーカルグループ。この曲は同時代のザ・シュレルズの曲のカバーで、オリジナルのほうも良いのですが、どちらかというと個人的にはこのクッキーズのカバーのほうが好みです。


どことなくルパン三世1stシリーズに出てきそうなモンド感のあるムーディーさが気持ちいいですね。ステルヴィオ・チプリアーニ(1937-2018年)はイタリアの作曲家。調べてみるとチプリアーニは、「男と女」「ある愛の詩」などで知られる有名な映画音楽の作曲家フランシス・レイとの間で盗作疑惑を巡って一騒動あったようですね。レイの「ある愛の詩」はチプリアーニの曲「ベニスの愛」をパクった作品だとして、チプリアーニが激怒し抗議した一件があったようです。大抵の場合、こういうのは揉めに揉めて泥沼の戦いに発展していくパターンがよくありますが、この件ではお互いに両親がイタリア人ということもあり、同胞と争いたくないとレイはあっさり非を認め謝罪したそうで、その潔さに感激したチプリアーニは訴えを退けすぐに和解したそうです。子供の躾に「ごめんなさい」がちゃんといえる子に育てる、というのは定番ですが、実際には大人でもなかなかこれが上手くできる人はいませんから、そういう所も含め、素直にすぐ謝罪できるレイも、それを気持ちよく許すことができるチプリアーニも音楽だけでなく人間的にもかっこいいですね。

先日の記事で取り上げたメル・トーメの「Games People Play」ですが、この曲って
ジョー・サウスのヒット曲「Games People Play」のカバーなんですね。ジョー・サウスのほうはカントリーフォーク調で、メル・トーメはジャズファンクな感じで雰囲気が全然違うのでしばらく気づきませんでした。「Games People Play」といえば、一番有名なのはこのインナー・サークルのレゲエ調のカバーでしょうね。インナー・サークルのバージョンは南国テイストな陽気さに癒されますね。

ショパンの有名な曲のひとつノクターン(夜想曲)第2番です。CMやドラマなど映像作品のBGMに使われる事が多い印象がありますね。個人的には赤川次郎原作の懐かしのサウンドノベルゲーム「夜想曲」に使われてたのを思い出したりしました。また個人的な思い入れのある大好きなアドベンチャーゲーム「クロス探偵物語」のエンディングもこの曲でしたね。そういえばアニメ「少女終末旅行」の最終話にも使われているようで、ちょうど今話数の半分くらいまで見てたところだったのでどんな場面で使われるのか楽しみです。「少女終末旅行」は、終末戦争後の廃墟と化した無人の世界を二人の少女がのんびりと徘徊する一風変わったロードムービー的な作品で、派手な作品ではないものの、意味ありげな奇妙な建築物を探索していくようなシーンが多く、ゲーム「ICO」をプレイしているような、妙なヒーリング感のある作品で面白いですね。終末戦争後の世界というと北斗の拳のような殺伐とした世界をイメージしがちですが、こういう描き方もあるんだなぁと感心しました。