2015年01月28日

フラクタル・トリップ

異世界を探検しているような不思議な気分にさせてくれるフラクタル動画の中から、グッときた作品をいくつか紹介させていただきます。

フラクタル幾何学というと、当初のマンデルブロ集合やジュリア集合などの二次元の複雑怪奇な図形だけでなく、昨今ではコンピュータのスペックの驚異的な進化によって三次元に展開されたフラクタル造形をより身近に鑑賞する機会が増えてきたように感じます。ネットにも興味深い立体的なフラクタル造形をたくさん見かけるようになり、ますます凝った表現を見かけるようになりました。90年代あたりに、通称ビデオドラッグという、サイケな幾何学的図形を万華鏡のように変化させたような単純な動画が流行りましたが、昨今見かけるフラクタル動画はまさに現代のビデオドラッグといった感じですね。
フラクタルの面白さは、繰り返しの演算を基本にした一見単純な仕組みでありながら、このような生物のような有機的なカタチを生成出来てしまう事です。木の葉が、その本体である樹木の形状とソックリなのは多くの人が経験したであろう子供の頃の小さな発見のひとつですが、こうしたフラクタルの基礎概念である自己相似形は、自然界のあらゆる所に見いだされるように、自然の多様性を読み解く鍵になる数学的な概念なのでしょうね。

目UNIVERSO FRACTAL
アンコールワットみたいな異世界の遺跡っぽい雰囲気の3Dフラクタル映像。空気の層の表現によって実際の風景のようなリアリズム溢れる映像になっていて吸い込まれるような世界観が素晴らしいです。20分近い力作ですが、映像演出も凝っていて、序盤の遺跡っぽい感じから未来的な異世界観、原始生命が満ちた古代の海底のようなイメージなど、様々な切り口のフラクタル造形が見事です。こうした映像は、凝ったビジュアルでありながら、物語などの"思考"を刺激する要素がないので、フルスクリーンで瞑想用にボーッと眺めるのもいいですね。

目Like in a dream
干上がった海底に散乱した藤壷みたいな光景や、ギーガーの絵に出てきそうな有機的な曲線によって構築された建造物みたいな景色、ダークファンタジーな感じの魔界の遊園地といった風情ですね。

目Morphy's World
立体化されたフラクタルイメージの面白さを自由に表現した感じですね。不思議な世界にトリップします。

目Orion - Spacy Trip
タイトルからすると、遠い宇宙のどこかにある惑星の、高度に発展した都市の風景をイメージしているのでしょうか。

目Living Planet
これもどこか遠くにある不思議な惑星のイメージのようです。造形もさることながら、動きが不気味で面白いですね。まさに魔界のような様相です。

YouTubeでこの手の動画を検索すると必ずヒットするのがKrzysztof Marczakさんの驚異的なフラクタルCGアニメの数々です。3Dフラクタル作成アプリ「Mandelbulber」の作者で、自作のアプリによって生成した数々の素晴らしい異世界の壮大な風景を動画にして公開しておられます。
Krzysztof Marczakさんのサイト「Mandelbulber」

以下は、Krzysztof Marczakさんの再生リストから個人的に気に入った作品をピックアップしました。

目Trip to center of hybrid fractal
脅威の空間。バロック建築のような細かなディティールが壁面に無限に増殖していく不思議な光景に吸い込まれていくようです。文明がとめどなく発展し続け、惑星の内部にまで人類が繁殖していき地下に壮大な都市が構築されている、みたいな感じでいろいろ想像すると楽しいですね。有機的な形状とメタリックな色合いのせいか、どことなくギーガーの描く世界のようなディストピア感がたまりません。

目Mandelbox trip
無重力空間に浮かぶ石造建築の廃墟のような感じですね。無限に入り組んだ巨大キューブの内部が圧巻です。

目IFS fractal morph and flight
壮大な空中庭園。上下左右の概念の無いエッシャーの庭園(「相対性」などの絵)を無限に拡張したような光景ですね。
posted by 八竹釣月 at 06:15| Comment(2) | 数学

2015年01月23日

世界の救い方

北海道でロケット開発に挑む町工場を営む市井のヒーロー植松努さん。まさにザ・ニッポンな感じで、その夢を追い続けるひたむきな語りに感動します。

「思うは招く」植松努

宇宙のロマンという個人的な夢をベースに語りつつ、やがてその血肉の通った体験から紡がれる普遍的で深い人生哲学に魂を揺さぶられました。「どうせ無理」という安易で、そして最も破壊力を持った言葉が、人間から自信を奪い、あらゆる夢への「諦め方」を刷り込んでしまう。この「どうせ無理」という、あらゆる人を蝕む毒素から世界を救う方法に植松さんは言及していきます。創造する事の意義や価値を考えさせられると同時に、そうした創造へチャレンジするための基盤になる「自信」の重要性についていろいろ考えさせられます。根拠などなくてもまず自信を先にもってしまうくらいでちょうどいいのかもしれません。こういう例もあるみたいですし。
posted by 八竹釣月 at 07:38| Comment(0) | 雑記