2015年08月24日

裁縫学習帳

戦前の尋常小学校の女子のみの教科「裁縫」の授業で使われた『裁縫学習帳』(四訂五版・昭和12年発行 初版は昭和8年発行)からノスタルジックなおかっぱ少女の図像をご堪能ください。

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2015年08月23日

1955年の夏休み

1955年(昭和30年)発行の『夏の簡単服と遊び着』(婦人倶楽部7月号付録)より、レトロで可愛い夏服画像をご紹介します。

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右上に小鳩くるみや松島トモ子らと並んで人気だった鰐淵春子、その下には浅丘ルリ子がいます。

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涼しげな遊び着ファッション。

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愉しいお嬢ちゃんのスタイル。
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2015年08月14日

1960年の夏休み

1960年発行の婦人雑誌の付録「夏のスタイルブック」(婦人倶楽部7月号付録 講談社 昭和35年)から、レトロでかわいい感じの子供服を選んでみました。

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10〜14歳用のデザイン。左端の三つ編み少女、60年代のサイケ文化を感じる大胆な水玉ワンピースですが、さすがに普段着で着れるデザインではなく、少女も落ち着かなさそうにモジモジしてますね。

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川辺で涼しげなファッションの競演。やっぱり60年代らしく水玉の生地を使ったデザインが目立ちます。

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かわいらしい幼児服。

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水辺の妖精たち。

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4歳から15歳まで階段状にズラリと並んだ少女たち。年齢が下がるほどスカート丈も短くなる法則が垣間みれます。全体にリズム感のある写真ですね。
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2015年08月12日

絶景!大清帝国

大清帝国は波乱に満ちた中国最後の統一王朝で、1636年から1912年まで続きましたが、日本でいうと江戸時代から明治時代あたりの時期で、日本がそうであったように、東洋に西洋文明が怒濤のように流入してきた時代であり、一風変わった国際意識というか、否応無く精神的に世界観の拡大が起きた時代であったのだろうと思います。思想面では神仙文化の土台であり元祖スピリチュアルな感じの老荘に惹かれますが、美術では、明治〜昭和初期の戦前文化が好みの私としては中国でいうと清の時代の和洋折衷ならぬ中洋折衷といいますか、そんな東西の混沌としたバランス感覚に面白みを感じています。

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『芥子園図画譜』より。
昔の中国人のステレオタイプなイメージのひとつ、ラーメンマンでおなじみの弁髪ですが、もともとは満州族の文化だったようですね。満州族が中国を統一し清王朝を築き、多数派の漢民族にも弁髪を強要したことでこの奇抜なヘアスタイルが世界に広く知られる事に。思ったほど中国の古い風習というわけではないのが意外ですね。中国のステレオタイプといえば、男性の弁髪に並んで女性の纏足がありますが、纏足のほうの歴史は古く、宋王朝にまで遡り、つい百年ほど前まで続いていたそうで、こちらは約千年ほどの歴史があるようです。


清朝末期から中華人民共和国が成立するまではさらにカオスな時代でしたが、美術面ではそうした波瀾万丈の時代に似合わずパラダイス感覚溢れる魅力的な美人画の広告が溢れていたようです。逆に混沌の時代だからこそ民衆は心に楽園を渇望していたのかもしれませんね。この時代の中国の美人広告はけっこう人気があり、現在もレプリカのポスターや絵葉書、トランプの図柄などに流用されて楽しまれてます。

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戦前の中国美人広告画の第一人者、関對_による楽園感覚溢れるポスターを使用した絵葉書。

閑話休題、前置きが長くなりそうなので本題に。先日神保町の中国専門の古書を扱う店にぶらりと入り、何か面白い本はないかと物色してたところ、ものすごく琴線に響く画集を発見してしまいました。『呉友如画宝』と題する全3巻の横長の分厚い画集がソレなのですが、これは呉友如という清後期の絵師による膨大な作品を収録したもののようです。真偽不明の当時の怪奇なニュースや、歴史絵巻的なものや、美人画など、テーマは多岐にわたっていて、それらをイマジネーション豊かに描きあげていて飽きないです。

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『呉友如画宝』呉友如:画 上海古籍書店出版:刊 1983年
耽美、珍奇、風流な異才・呉友如の大量の作品が納められていて圧巻の一言。上中下巻とも電話帳のような分厚さです。中でも白眉なのが「海上百體図」と題された風流耽美な全百枚のシリーズで、今回はこの「海上百體図」からいくつかご紹介します。総じて、清朝特有の雅な宮廷ファションといい、生花、盆景などインテリア全般に華美な装飾が施されていて、モノクロ作品ながら極彩色の色彩を感じる逸品揃いです。


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庭園の奇石を肴に飲茶を楽しむ風雅な美女たち。奇石というのは、絵に描かれているような、珍妙な形状の岩石を愛でる趣味のことで、唐以前にまで遡るかなり古い中国の文化です。日本にも700年ほど前に中国から奇石趣味が伝わった形跡があるみたいですが、江戸時代中期には広く流行り、後にはつげ義春の『無能の人』でお馴染みの水石趣味として独自の発展がみられます。

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蘇州庭園に見られる奇石。日本の水石は、やはり日本らしく侘び寂びな静かな美を表しますが、中国の奇石はダイナミックでユニークな形状の珍妙さを楽しむようなところがあり、こちらもなかなか面白い世界だと思います。中国奇石のサイト(英語)

『呉友如画宝』は全く予備知識の無いままインスピレーションでゲットしたのですが、後で調べると、武田雅哉、中野美代子の著書などをはじめとする中国関係の面白図版などの引用元にけっこう見受けられるネタ本のひとつで、また、水木しげるの妖怪絵図のインスピレーション元になってたりする図版もあるそうで、けっこう評価の高い絵師のようです。しかし私が惹かれたのは、そうした珍奇な面ではなく、絶景の中に息づく美女の図の耽美な描写のほうで、ご覧の通り、絵師の底知れぬクリエイティビティを感じるところです。画集には、清朝末期、魔都・上海を舞台に活躍したといわれる呉友如の自在な筆の魔力が何千枚も納められていて、まだ全て鑑賞しきれてませんが、熱の冷めないうちに記事にしてみました。

異才・呉友如の画業は、これまた日本の中国研究における奇才・武田雅哉先生も著書『清朝絵師 呉友如の事件帖』(1998年)で詳しく紹介されているようで、こちらもそのうち読んでみたいと思ってます。
posted by イヒ太郎 at 03:37| Comment(0) | 芸術

2015年08月03日

戦前の図鑑「普通植物図解」

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戦前の味のある植物図鑑をご紹介します。これは大阪の出版社、虎谷誠々堂から刊行された「普通植物図鑑」(小笠原利孝:著)で、大正十三年に初版が刷られ、これは昭和3年の7版目です。

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戦前の古書は、旧仮名遣いだったり、横書きが逆であることや、フォントが今は無いレトロな活字だったりと、いろいろとレトロ感を匂わすポイントが多く、また江戸の和本までさかのぼると文字が草書が多くなるので読めないのですが、明治以降の本は活字が主体になってくるので文章がちゃんと読めるのも、馴染みやすい部分ですね。

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この図鑑のユニークなところは、インデックス的な部分や見出しは活字なのですが、植物についての個別の説明図に付随する文章はなぜか手書き文字なところです。図鑑類はページ内にたくさん情報を詰め込むタイプが多いものですが、この図鑑の図版は基本的にほとんどが1ページに1種類のみ描かれていて、画集のような贅沢感があります。これは、小中学生の野外学習での使用を目的に編纂された図鑑ということで、情報量よりも、見やすく分かりやすい図鑑を目指したためだと思われます。ペン画のような繊細な図版に縦書きの流麗な筆文字の説明文が入っていて、カッコイイです。

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せっかくの図鑑なので、なにか調べてみることにしました。ということで、植物図鑑ならではのネタということでコレ。レトロゲーム好きには有名な「弟切草(おとぎりそう)」。けっこう普通に雑草っぽい感じで、思ったより存在感のない植物なんですね。名前の由来は、この草を原料にした秘薬の秘密を漏らした弟を兄が切り殺したという平安時代の伝説からきている、とwikiにありますが、図鑑では、この弟殺しの犯人の名前が「藤原為頼」とズバリ書かれてますね。平安時代に同名の歌人がいますが、こちらの藤原為頼は鷹匠ということで、別人のようです。植物名に抜擢されてしまったおかげで千年以上前の平安時代の庶民のピンポイントな事件が未だに語り継がれることになろうとは因果なものですね。このエピソードもゲーム内で少し説明されてましたが、たんなる衝動殺人と片付けれない背景がその事件にはあったようです。弟が秘伝を漏らしたのは金儲けのためとかの私欲からではなく、恋人のためだった、というのが泣けます。この草からくつられる秘伝の薬は鷹の傷の治療に使われていたものです。恋人の父も鷹匠で、天皇から預かった鷹にうっかり傷を負わせてしまい困り果てているのを助けようとしたのが動機だという説があり、なんとも切ない事件です。植物名ひとつにもけっこう奥の深い人間ドラマが見えてくるものですね。

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百花繚乱、菊やら牡丹やら複数の花を一枚に詰め込んだページ。詳しく解説するまでもないメジャーな花や、南国の植物やシダやキノコ類など、「普通植物」という目的から外れるものはザックリと説明していますが、逆にそれが面白いレイアウト効果になっています。

タグ:植物 古本
posted by イヒ太郎 at 00:57| Comment(0) | 古本